一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2020年(Vol.69)HIV感染と診断された女性の妊娠における神経管閉鎖・・・

MMWR抄訳

rss

2020/01/10Vol. 69 / No. 1

MMWR69(1):1-5
Neural Tube Defects in Pregnancies Among Women With Diagnosed HIV Infection — 15 Jurisdictions, 2013–2017

HIV感染と診断された女性の妊娠における神経管閉鎖障害 ― 15の管轄区域、2013年~2017年

2018年5月に、ボツワナでヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症と診断された女性が産んだ乳児における先天性欠損症の研究にて、妊娠前後にインテグラーゼ阻害剤ドルテグラビル(DTG)を含む抗レトロウイルス療法(ART)を受けた出産での神経管閉鎖障害(NTD)のリスクは、他のARTレジメンと比べ、8倍増加することが報告された。WHOおよびアメリカ保健福祉省は、妊娠初期、妊娠希望または性的に活発で効果的な避妊をしていない妊娠可能年齢のHIV女性に対するDTGの投与開始を制限する暫定ガイダンスを速やかに発行した。CDCはHIV/後天性免疫不全症候群(AIDS)サーベイランスプログラムと州の保健部門の先天性欠損症サーベイランスプログラムという別個のプログラムを1981年および1994年以来、それぞれサポートしてきたが、先天性欠損症のサーベイランスプログラムではHIVの情報を収集しておらず、HIV/AIDSサーベイランスプログラムでは、先天性欠損症の発生に関するデータを定期的に収集していなかった。そこで、2013年~2017年の15の管轄区において、全体のNTD有病率とHIVに感染した妊娠におけるNTDの有病率を推定するために、2つのプログラムのリンクを実施した。その結果、HIV感染症と診断された女性の妊娠におけるNTD有病率は10,000人の生児出生あたり7.0人であり、15の管轄区での一般集団(10,000人の生児出生あたり5.8人)およびアメリカ24州のデータを基にした推定値と有意差を認めなかった。現在、WHOは妊娠可能年齢の女性や妊婦を含むすべての人に対し、DTGを推奨する治療選択肢としている。同様に、現在のアメリカの勧告では、DTGは(医者と患者とのカウンセリングにより)妊娠中に推奨される抗レトロウイルス薬であり、妊活中の女性の代替抗レトロウイルス薬であるとしている。以上、HIV感染者の妊娠におけるNTD有病率に一般の人との有意差はなかったが、妊娠中のインテグラーゼ鎖転移阻害剤の使用に関するデータは、妊娠中の薬剤の安全性およびリスクの理解のために必要である。

References

  • Zash R, Makhema J, Shapiro RL. Neural-tube defects with dolutegravir treatment from the time of conception. N Engl J Med 2018;379:979–81. <https://doi.org/10.1056/NEJMc1807653>
  • Cohen SM, Gray KM, Ocfemia MC, Johnson AS, Hall HI. The status of the National HIV Surveillance System, United States, 2013. Public Health Rep 2014;129:335–41. <https://doi.org/10.1177/003335491412900408>
  • Erickson JD. Introduction: birth defects surveillance in the United States. Teratology 1997;56:1–4. <https://doi.org/10.1002/(SICI)1096-9926(199707/08)56:1/2<1::AID-TERA1>3.0.CO;2-0>
  • National Birth Defects Prevention Network. Guidelines for conducting birth defects surveillance. Chapter 6: case ascertainment methods. Houston, TX: National Birth Defects Prevention Network; 2004. <https://www.nbdpn.org/docs/SGSC_-_Ch6_Case_Ascertainment_Methods_-_final_draft_3-2015_2016DEC14.pdf>
  • Parker SE, Mai CT, Canfield MA, et al.; National Birth Defects Prevention Network. Updated national birth prevalence estimates for selected birth defects in the United States, 2004–2006. Birth Defects Res A Clin Mol Teratol 2010;88:1008–16. <https://doi.org/10.1002/bdra.20735>
  • Williams J, Mai CT, Mulinare J, et al. Updated estimates of neural tube defects prevented by mandatory folic acid fortification—United States, 1995–2011. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2015;64:1–5.
  • Zash R, Holmes L, Diseko M, et al. Neural-tube defects and antiretroviral treatment regimens in Botswana. N Engl J Med 2019;381:827–40. <https://doi.org/10.1056/NEJMoa1905230>
  • Raesima MM, Ogbuabo CM, Thomas V, et al. Dolutegravir use at conception—additional surveillance data from Botswana. N Engl J Med 2019;381:885–7. <https://doi.org/10.1056/NEJMc1908155>
  • Vannappagari V, Thorne C; for APR and EPPICC. Pregnancy and neonatal outcomes following prenatal exposure to dolutegravir. J Acquir Immune Defic Syndr 2019;81:371–8. <https://doi.org/10.1097/QAI.0000000000002035>

このコンテンツに「いいね」する

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ