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MMWR抄訳

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2020/01/10Vol. 69 / No. 1

MMWR69(1):6-9
Candida auris Isolates Resistant to Three Classes of Antifungal Medications — New York, 2019

3つのクラスの抗真菌薬に耐性があるCandida auris分離株 ― ニューヨーク州、2019年

Candida aurisは世界中でみられる酵母であり、医療現場ではアウトブレイクの原因となり、複数の抗真菌薬に耐性があることがよくある。一般的に処方される抗真菌薬の3つのクラスすべてに対し耐性(汎耐性)を有するC.aurisの症例が複数の国で報告されている。C. aurisは2016年7月以降にアメリカでも検出されており、2019年10月31日時点で、ニューヨーク州から報告された確定診断例は過去最大数であった[911例のうち427例(47%)]。2019年6月28日時点で、ニューヨーク州では計801例のC.auris感染患者が臨床検体培養または皮膚または鼻孔のスワブ検査で特定された。これらの患者のうち、3例はエキノキャンディン系を含む抗真菌薬の投与後に発症した汎耐性C.auris感染症であることが判明し、直近の国内旅行または海外旅行歴は不明であった。1例目と2例目の症例(症例Aおよび症例B)の年齢は50歳を超えており、長期療養施設に入所し、それぞれ人工呼吸器使用や多剤耐性菌の保菌など複数の基礎疾患があった。症例Aは2017年、症例Bは2018年にC.auris感染症を発症し、2例ともエキノキャンディン療法後に採取された培養では、フルコナゾール、アムホテリシンB、エキノキャンディン系薬剤に耐性のC.auris分離株が得られた。2例とも死亡したが、死亡に対するC.aurisの関与は不明である。症例はそれぞれ違う施設に入所しており、疫学的な関連性はなかった。患者AとBが同定された後の2019年に、ニューヨーク州のすべてのC.auris分離株の後ろ向き再調査とCDCでの追加の抗真菌薬感受性試験により、2017年にC.auris分離株が発見された3番目の症例(症例C)が特定され、抗菌薬の3つの主要なクラスに耐性があった。症例Cも50歳を超えており、複数の併存疾患があり、長期入院歴があり、症例AおよびBとは異なる長期療養施設に入所していた。大規模な調査では、この3例から他者または環境への汎耐性分離株の伝播を確認することはできなかったが、汎耐性の出現は懸念事項である。これらの症例の発症は、C.aurisに対する公衆衛生上のサーベイランスの重要性、慎重な抗真菌薬処方の必要性、個々の患者、特にエキノキャンディン系薬剤を投与された患者からの一連の分離株を含むすべての臨床分離株に対する感受性試験実施の重要性を強調している。

References

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