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MMWR抄訳

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2018/07/13Vol. 67 / No. 27

MMWR67(27):763-766
Occupational Mercury Exposure at a Fluorescent Lamp Recycling Facility — Wisconsin, 2017

蛍光灯リサイクル施設における業務上の水銀曝露 ― ウィスコンシン州、2017年

2017年5月9日にマディソン&デーン郡公衆衛生部は、蛍光灯のリサイクル施設で働く労働者の水銀曝露の調査の支援を求め、ウィスコンシン州公衆衛生部に接触した。 マディソン&デーン郡公衆衛生部は、施設内の潜在的な環境汚染の調査の一環として、ウィスコンシン州天然資源部門と連絡を取っていた。 蛍光灯は、水銀蒸気とアルゴンを含む蛍光体被覆ガラス管で構成されている。リサイクルの過程で蛍光灯は粉砕され、水銀蒸気および水銀含有粉塵が放出される。ウィスコンシン州天然資源部門と協力して、州および郡の保健当局は、労働者の水銀曝露の調査、施設、周辺地域、労働者の車両の環境評価を実施した。施設では、オーナー管理者と加工、施設管理、運転手などで働いている6名を含む7名が働いており、平均年齢は35歳(範囲:23~50歳)、男性が6名であり、平均雇用期間は2年(0~5年)であった。5名の労働者は、2016年9月2日の調査後に職業安全衛生局により空気中の水銀濃度の上昇と呼吸器の未使用を指摘された以前のオーナーの施設で働いていた。その調査後に、水銀蒸気用のカートリッジによる適切な呼吸器が労働者に提供された。試験した5名の労働者のすべてで、尿中水銀濃度がAmerican Conference of Governmental Industrial Hygienists(ACGIH)の生物学的曝露指数(20.0μg/gクレアチニン)を超え、平均尿中水銀/クレアチニン比は49.6μg/gクレアチニン(> 23.8~71.2μg/gクレアチニン)であった。経過観察中の繰り返しの検査では、尿中、血液中、またはその両方の水銀濃度の低下を2名に認め、結果不確定が1名血液および尿中の水銀濃度が上昇し続け、継続的な曝露が示された。4名の労働者が調査を完遂し、最も多く報告された症状は呼吸困難(4名とも報告)で、次いで記憶喪失、過敏性、不眠、頭痛、脱力(4名中3名)であった。歩行困難を報告した例はなく、1名が振戦を、他の1名が筋痙攣を報告した。また、労働者間では、不十分な個人用保護具の装着が認められた。 屋内空気中の水銀濃度は建物内で変動があり、粉砕プラットフォームの床レベルで最大(207.4μg/m3)となり、ACGIH限界値(25μg/m3)よりも約8倍高かった。 労働者の車両にも水銀が検出されたため、自宅での曝露のリスクがあった。水銀曝露のリスクにさらされている労働者は、National Institute of Occupational Safety and Healthにより承認された水銀蒸気用の呼吸器保護具、接触曝露を防ぐためのニトリルなどの適切な手袋、使い捨てのスーツを入手して常に身に着ける必要があり、居宅の被ばくを防止するために、作業場を出る前に靴を履き替えるべきである。

References

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