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MMWR抄訳

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2018/04/20Vol. 67 / No. 15

MMWR67(15):443-446
Protracted Outbreak of Salmonella Newport Infections Linked to Ground Beef: Possible Role of Dairy Cows — 21 States, 2016–2017

牛ひき肉に関連したSalmonella Newport感染の長期化したアウトブレイク:乳牛が関与する可能性 ― 21州、2016年~2017年

2017年1月に、CDCは食品媒介疾患監視の国内の分子サブタイプネットワークであるPulseNetを介し、区別できないパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)パターン[JJPX01.0010(pattern 10)]を共有する分離株を持つSalmonella enterica(血清型 Newport)の感染クラスターを同定した。今回、CDC、州および地方の衛生・農業部門、U.S. Department of Agriculture’s Food Safety and Inspection Service(USDA-FSIS)による調査を要約し、持続的にヒト疾患の原因となるSalmonella菌株の保有宿主としての乳牛の潜在的役割について検討する。本調査では、疫学と全ゲノム配列解析データを統合して、アウトブレイクを汚染された牛ひき肉と結びつけ、乳牛がSalmonellaの最終的な汚染限との仮説を立てた。2016年10月1日から2017年7月31日までに、21の州で合計106例の感染が確認された。 大半の疾患(72%)が、アリゾナ州(30州)、カリフォルニア州(25州)、ニューメキシコ州(14州)、テキサス州(7州)をはじめとする南西部の州から報告された。 発症の時期は2016年10月4日から2017年7月19日までであった。 患者の年齢は1歳未満~88歳(中央値44歳)で、53例(50%)は女性であった。 転帰が確認された88例(83%)のうち42例(48%)が入院し、1例が死亡した。最初のインタビューでは、患者の共通の曝露として牛ひき肉の摂取が特定されたため、 牛ひき肉の曝露に関する詳細情報を収集し、顧客のカード情報と領収書を取得するための集中的なアンケートが作成された。 インタビューを受けた65例の患者のうち52例(80%)が、発症する前の週に自宅で牛ひき肉を食べたと報告した。52例の患者のうち31例(60%)が、2つの国内食料品チェーンの複数の場所から購入したか、購入した可能性があり、21例(40%)は15カ所の 他の食料品チェーンから購入した。USDA-FSISは、顧客カード記録または領収書を提供した11例の患者について、病気発症の3カ月以内に購入した牛ひき肉の追跡調査を実施した。少なくとも10の企業に所属する約20のひき肉供給業者が特定され、 11件の記録のうち10件がA社の屠殺/加工処理施設5カ所に、 7件がB社の屠殺/加工処理施設5カ所に、4件がC社の屠殺/加工処理施設2カ所に由来した。また、患者3例の自宅から、開封した残りのサンプルを試験のために収集した。 すべてのサンプルは、大部分の患者によって特定された2つの全国食料品チェーンの1つから購入されており、 元のパッケージから取り出されていていた牛ひき肉1件でアウトブレイク株を検出したが、他の2件からはSalmonella菌を得られなかった。さらに、アウトブレイク株は、ニューメキシコ州の乳牛4頭からも単離された。全ゲノムの高品質一塩基多型分析により、106の臨床分離株は、4頭の乳牛分離株および残された牛ひき肉から分離した株と遺伝的に密接に関連しており、患者、牛ひき肉、乳牛に見られるSalmonella菌はすべて共通の供給源を共有していることが示唆された。 PFGEパターン10を有する39の追加の臨床分離株は、密接に関連していないと判定され、集団発生から除外された。 CDCによって試験された3つの臨床分離株では、抗生物質耐性は検出されなかった。USDA-FSISの追跡調査では、共通のひき肉製造ロットまたは単一の屠殺/加工処理施設に収束せず、オリジナルのパッケージの牛ひき肉ではアウトブレイク株は産生されなかったため、特定の製品の回収は請求されなかった。 具体的かつ実用的な情報が入手できなかったため、公的な警告は消費者には出されなかった。食物媒介性のアウトブレイクの調査は、屠殺場や加工処理施設を経て消費者へ、由来する農場および販売所のトレーサビリティの改善によって強化される可能性がある。

References

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