最新情報:インフルエンザ活性－アメリカ、2009年4月～8月

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MMWR抄訳

2009/09/18Vol. 58 / No. 36

MMWR58(36):1009－1012
Update: Influenza Activity － United States, April-August 2009

最新情報:インフルエンザ活性－アメリカ、2009年4月～8月

この報告は、2009年4月～8月のアメリカにおけるインフルエンザ活性と、2009-10年インフルエンザシーズンに向けた推奨について述べる。アメリカにおいて2009年のパンデミックインフルエンザA(H1N1)ウイルス感染症は4月に確認され、8月までの累積感染者数は少なくとも100万人と推定されている。4月中旬～8月30日、CDCには検査確定2009年パンデミックインフルエンザA(H1N1)ウイルス感染症による入院例が9,079例、死亡例が593例報告された。またWHOとNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance Systemの共同研究所によると、5月3日以降に確認されたインフルエンザウイルスの大部分がパンデミックインフルエンザA(H1N1)ウイルスであった。9月4日現在、CDCで検査されたインフルエンザA(H1N1)ウイルス全てがインフルエンザA(H1N1)1価ワクチン用に選択した参照株 (A/California/7/2009(H1N1)pdm)と抗原的に関連していた。米国の患者から分離されたパンデミックH1N1ウイルス 1,372株のうち1,364株(99.4%)がオセルタミビルに感受性を示し、オセルタミビル耐性であった8株全ては検体採取時に治療あるいは予防のためオセルタミビルを服用していた患者由来であった。また検査した全てのウイルス株はザナミビルに感受性を示し、アマンタジンとリマンタジンに耐性を示した。2008-09年インフルエンザシーズンのインフルエンザ様疾患(ILI)による外来受診率は2月が最高であったが、2009年H1N1ウイルスの発現後、受診率は5月に再び増加した。夏期のILIによる受診率は通常よりも高く、8月最後の2週間には再度増加した。4月～8月中の検査確定インフルエンザ関連入院率は全体的に季節性インフルエンザによる入院率と同等かそれよりも低かったが、通常の同じ時期よりも高かった。122 Cities Mortality Reporting Systemのデータによると、肺炎とインフルエンザによる死亡率は夏期の予測レベル範囲内であり、4月～8月に2週以上連続して疫学的閾値を超えたことはなかった。しかし4月26日～8月29日には検査確定パンデミックH1N1インフルエンザによる死亡小児47例がCDCに報告された。6州(アラバマ、アラスカ、フロリダ、ジョージア、ミシシッピ、サウスカロライナ)とプエルトリコは最新報告週(8月23～29日)での広範囲なインフルエンザ活性を、 13州は地域的なインフルエンザ活性を報告している。医師と公衆衛生局は、最近のインフルエンザ活性の増加が2009～10年インフルエンザシーズンの早期開始を示している可能性を意識する必要がある。

References

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