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MMWR抄訳

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2008/05/23Vol. 57 / No. 20

MMWR57(20):545-549
Tobacco Use Among Students Aged 13-15 Years - Sri Lanka, 1999-2007

13~15歳の生徒におけるタバコの使用-スリランカ、1999~2007年

WHOはタバコによる死亡者は年間500万人、2030年には800万人を超えると予測しており、CDC、Canadian Public Health Associationとともに13~15歳の生徒におけるタバコの使用、タバコの使用に対する考え方、受動喫煙(SHS)への曝露をモニターするため、Global Youth Tabacco Survey(GYTS)を開始している。ここでは1999、2003、2007年のスリランカにおけるGYTSの報告をまとめる(回答した生徒は1999年:2,896名、2003:2,845名、2007年1,764名、回答率は1999年:76.3%、2003年:79.1%、2007年:85.0%)。紙巻き煙草の生涯喫煙率は1999年:12.1%、2003年:6.3%、2007年:5.1%と減少傾向にあり、男女別では1999年は男子:17.7%、女子:5.9%、2003年は男子:9.2%、女子:2.9%とともに男子が女子より有意に高く、2007年は男子:6.9%、女子:3.4%と有意差を認めていない。紙巻き煙草の現在喫煙率は1999年:4.0%、2003年:2.4%、2007年:1.2%であり、1999年は男子:6.2%、女子:1.6%と男子にて有意に高く、2003年は男子:3.0%、女子:1.3%、2007年男子:1.6%、女子:0.9%とともに有意差は認めなかった。紙巻き煙草以外のタバコ(葉巻、キセル、シガリロなど)に関しては1999~2007年において男女とも有意な変化はなく、1999年:7.2%、2003年:7.0%、2007年:8.6%であり、タバコを使用したことがない生徒は1999年:5.1%、2003年:4.6%、2007年:3.7%であった。また、2007年において76.5%の生徒が喫煙をやめようとしていると回答した。両親の喫煙率は1999年:50.8%、2003年:41.2%、2007年:29.9%と低下しているが、公共の場でのSHS曝露率は1999年:67.9%、2007年:65.9%と変化は認めなかった。タバコの広告に関しては広告看板で見た生徒は2003年:79.3%から2007年:67.4%にかけて減少、新聞や雑誌で見た生徒は1999年:83.4%、2003年:78.4%、2007年:68.4%と減少していた。以上、スリランカにおける13~15歳の喫煙率は低いものの、今後とも学校や地域を中心とした活動により、さらに喫煙率を低下させなければならない。

References

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  • World Health Organization. WHO report on the global tobacco epidemic, 2008. Geneva, Switzerland: World Health Organization; 2008. Available at <http://www.who.int/tobacco/mpower/mpower_report_full_2008.pdf>.
  • CDC. Global youth tobacco surveillance, 2000-2007. MMWR 2008;57(No. SS-1).
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  • World Health Organization. WHO framework convention on tobacco control. Geneva, Switzerland: World Health Organization; 2005. Available at <http://www.who.int/tobacco/framework/WHO_FCTC_english.pdf>.
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