喘息児におけるインフルエンザ予防接種率－米国、2004～5年インフルエンザシーズン

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MMWR抄訳

2007/03/09Vol. 56 / No. 9

MMWR56(9):193-196
Influenza Vaccination Coverage Among Children with Asthma － United States, 2004-05 Influenza Season

喘息児におけるインフルエンザ予防接種率－米国、2004～5年インフルエンザシーズン

2005年、米国における18歳未満の小児の約8.9%（650万人）は現在喘息に罹患していると報告された。喘息児はインフルエンザ合併症の危険性が高く、これらの小児におけるインフルエンザを安全かつ効果的に減少させるためにインフルエンザ予防接種が行われてきた。1964年の設立以来、Advisory Committee on Immunization Practices（ACIP）は、生後6ヵ月以上の喘息を有する全小児がインフルエンザシーズンごとに不活化インフルエンザワクチンの予防接種を受けるように推奨してきたが、特に喘息児対象の全国インフルエンザ予防接種率は測定されていない。CDCは、現在喘息を有する2～17歳の小児における全国インフルエンザ予防接種率を推定するために、2005年国民健康調査（NHIS）からデータを分析した。この報告は、その分析結果を述べ、喘息児における初めての全国インフルエンザ予防接種推定率を提供している。その結果、現在の喘息児は喘息でない小児に比べてインフルエンザ予防接種を受ける傾向にあるが、喘息児の予防接種率は低く、29.0%（95%信頼区間[CI]=24.5-33.9）であった。これらの結果は、予防接種の障壁を認識し、克服することにより、2～17歳の喘息児のインフルエンザ予防接種率を向上させる必要性を強調している。NHISは組織に属していない米国市民を対象とした現在進行中の横断的な世帯の対面面接調査であり、この研究で、2005年からのNHISデータは、喘息の状態および年齢層別に、2～17歳の小児における2004～5年インフルエンザシーズンのインフルエンザ予防接種率を推定するために使用された。合計5,124人の2～17歳の小児が年齢層別の分析に、また5,097人が医療施設への訪問回数別の分析に含まれた。2～17歳の小児における2004～5年のインフルエンザシーズンのインフルエンザ予防接種率は、現在の喘息児で29.0%、現在喘息でない小児で10.3%であった。現在の喘息児は全年齢層で同様な予防接種率であり、2～4歳の32.9%から5～12歳の28.0%の範囲であった。一方、現在喘息でない小児は年齢層によって予防接種率に大幅な差があり、年少児は年長児より高かった（2～4歳の20.7%に対して13～17歳の6.4%、tテストによりp＜0.001）。

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