ホームIMICライブラリMMWR抄訳2006年(Vol.55)最新情報:インフルエンザ活性-米国、2006年10・・・
2006/12/22Vol. 55 / No. 50
MMWR55 (50): 1359-1362
Update: Influenza Activity - United States, October 1-December 9, 2006
2006年10月1日~12月9日、インフルエンザ活性は米国全土では低いままであったが、南東の州で増加した。この報告は、2006~7年のインフルエンザシーズンの始まりである10月1日からのインフルエンザ活性を要約し、前回を更新している。2006年10月1日~12月9日、世界保健機関(WHO)と米国のNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance Systemの共同研究室は、インフルエンザウイルスのため27,474検体を検査し、884(3.2%)が陽性であった。このうち689(77.9%)はインフルエンザAウイルス、195(22.1%)はBウイルスであった。689のAウイルスのうち合計171(24.8%)は亜型、162(94.7%)はインフルエンザA(H1)ウイルス、9(5.3%)はインフルエンザA(H3)ウイルスであった。インフルエンザ陽性検査は、サーベイランスの9地域の37州から報告され、884陽性検査のうち441(49.9%)はフロリダ州から報告された。さらに抗原的に特徴付けるために、CDCは州にインフルエンザ分離株の一部を提出するように求めた。2006年10月1日より、CDCは米国の研究室によって収集、提出された10のインフルエンザA(H1)分離株(6州)、1のインフルエンザA(H3)分離株と17のインフルエンザBウイルス(4州)を含む28のインフルエンザウイルスを抗原的に特徴付けた。2006年12月9日を最終日とする週、インフルエンザ活性は1州(フロリダ)で広範囲にわたると報告された。さらに、3州は地域活性、7州は局地的活性、ニューヨーク市と30州は散発的活性、DCと9州は活性なしと報告した。インフルエンザのアウトブレイクはアラバマ州、フロリダ州、ノースカロライナ州により報告され、多くの症例は子供に発症した。検査で確認されたインフルエンザ感染による小児の入院は、Emerging Infectious Program(EIP)とNew Vaccine Surveillance Network(NVSN)のサーベイランス・ネットワークにより監視されているが、どちらのネットワークからも今シーズンの入院は報告されていない。2006年12月3~9日、肺炎とインフルエンザ(P&I)は、122 Cities Mortality Reporting Systemを通して報告された全死亡の6.3%の死亡原因に関わっているとしてリストされた。現在のインフルエンザシーズンでは、P&Iによる週死亡率は5.6%~6.3%の範囲となっている。
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