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MMWR抄訳

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2006/02/17Vol. 55 / No. 6

MMWR55(6):156-158
Update: Influenza Activity - United States, January 29- February 4, 2006

最新情報:インフルエンザの動向-アメリカ、2006年1月29日~2月4日

2006年1月29日-2月4日において、広範囲のインフルエンザ流行が報告された州は9州に増え、21州にて地域的、13州にて局所的、6州にて散発的な流行が報告されている。また検査検体のインフルエンザウイルス陽性率はアメリカ全体で上昇した。この期間中、アメリカのWHO協力研究所とNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)研究所は2,401検体についてインフルエンザウイルス検査を行い、333検体(13.9%)が陽性であった。このうち96株はインフルエンザA(H3N2)型、2株はインフルエンザA(H1N1)、211株はサブタイプ分析されていないインフルエンザA型、24株はインフルエンザB型であった。2005年10月2日以降に検査された61,861検体中4,466検体(7.2%)が陽性であり、このうち4,312株(96.6%)はインフルエンザA型、154株(3.4%)はインフルエンザB型であった。またサブタイプ分析したA型2,069株中2,048株(99.0%)はA(H3N2)型、21株(1.0%)はA(H1N1)型であった。第3-5週において、山岳地域および中部西南地域にてインフルエンザの陽性率が高値であり、中部西南地域は20.5%、中部東南地域にて3.7%であった。1月29日-2月4日、肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡者は122 Cities Mortality Reporting Systemに報告された全死亡者の7.4%を占めたが、その割合は流行閾値(8.2%)を下回った。インフルエンザ様疾患(ILI)による受診率は2.3%で、全国的基準値の2.2%を上回った。18歳未満の米国住民におけるインフルエンザによる死亡例は、2005年10月2日-2006年2月4日に14例報告された。Emerging Infections Programによると、2005年10月1日-2006年1月21日の0-4歳、5-17歳の小児におけるインフルエンザによる入院率はそれぞれ0.66、0.04/1万人であった。またNew Vaccine Surveillance Networkによると、2005年10月30日-2006年1月21日の0-4歳児におけるインフルエンザによる入院率は、0.21/1万人であった。アメリカでは鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスのヒト感染例は確認されていないが、WHOには2003年12月-2006年2月13日にヒト感染例が169例報告され、このうち91例(54%)が死亡した。これらの感染例はカンボジア、中国、インドネシア、イラク、タイ、トルコ、ベトナムからの報告であった。A(H5N1)ウイルスのヒトからヒトへの感染は確認されていない。

References

  • Ungchusak K, Auewarakul P, Dowell SF, et al. Probable person-to-person transmission of avian influenza A (H5N1). N Engl J Med 2005;352:333-40.

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