ホームIMICライブラリMMWR抄訳2003年(Vol.52)慢性疾患の危険因子を有する率-ヨルダン,2002年
2003/10/31Vol. 52 / No. 43
MMWR52(43) : 1042-1044
Prevalence of Selected Risk Factors for Chronic Disease - Jordan, 2002
ヨルダンにおける平均寿命は72歳であり(2002年)、近年、慢性疾患の罹患率が増加傾向にある。今回、ヨルダン保健省(JMoH)は心疾患および糖尿病に関する生活習慣における危険因子の調査を実施した。2002年5月、一世帯につき18歳以上の成人1名を対象に、血圧およびコレステロール値の検査実施の有無、高血圧、高コレステロール値、喘息、糖尿病および心臓発作の既往、喫煙(喫煙歴あり:100本以上の喫煙歴がある、現喫煙者:100本以上の喫煙経験があり、現在毎日または時々喫煙する)について質問した。さらに身長、体重から肥満度指数(BMI)を算出し(肥満傾向:BMI=25.0-25.9、肥満:BMI 30.0以上)、日常の運動状態についても質問した。9,601名中8,791名(92%)から完全な回答が得られた。血圧を測定したことのある人は67%(男61%、女74%)で、うち22%が高血圧と診断されていた。コレステロールを測定したことのある人は19%(50-64歳では35%)、糖尿病有病率は6%(50-64歳では20%)、喘息有病率は5%(男4%、女6%)、心臓発作の既往歴のある人は2%であった。現喫煙者は30%、喫煙歴のある人は38%で、男性では約半数(51%)が現在喫煙者であった。平均喫煙本数は男性23本/日、女性12本/日であった。32%は肥満傾向、13%(男10%、女16%)は肥満であり、26%が運動療法、34%が食事療法の指導を受けていた。32%は発汗を伴い心拍数、呼吸がともに激しく上昇する20分以上の運動、53%が適度な運動をしていると回答した。アメリカのデータと比較して、ヨルダンのデータではコレステロール測定率が低く(アメリカ77%)、喫煙率が高い(アメリカ23%:男26%、女21%)ことから、今後、効果的な対策が必要である。
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