ホームIMICライブラリMMWR抄訳2002年(Vol.51)タマリンドキャンディと民間療法による小児鉛中毒-カ・・・
2002/08/09Vol. 51 / No. 31
MMWR51(31) : 684-686,2002
Childhood Lead Poisoning Associated with Tamarind Candy and Folk Remedies - California, 1999-2000
カリフォルニア州において、ルーチンスクリーニングで確認された非典型的な原因による鉛中毒小児5例(全例ラテンアメリカ系)を紹介する。症例1、2 : 1999年3月に確認された4歳男児とその6歳の姉。両親はメキシコの民間療法薬で鉛含有量の多いgretaを使用していた。家のブラインドのスワブサンプルは鉛陽性であった。さらに家の中で、後に鉛含有が確認されたDulmexブランドのBolirindo棒付きキャンディが見つかった。症例3 : 2000年5月に確認された4歳男児。家にあった輸入キャンディの包み紙から高レベルの鉛が検出された。症例4 : 2000年6月に確認された2歳男児。患児は民間療法薬gretaとazarconを与えられており、両親がメキシコで買った様々なタマリンドフルーツキャンディをなめていた。これら輸入キャンディのうちDulmexブランドのBolirindo棒付きキャンディの棒と包み紙から高レベルの鉛が検出された。症例5 : 2000年8月に確認された4歳男児。この患児ではメキシコ製キャンディをなめていたこと以外、鉛中毒の原因は見当たらなかった。この報告では、血中鉛濃度のルーチンスクリーニングと、血中鉛濃度上昇小児に対する経歴聴取および家の塗料やほこりといった環境因子のサンプリングを含む徹底的なリスク評価を実施することの重要性を強調する。健康管理者はキャンディを含む一部の食品の危険性を認識すべきであり、ラテンアメリカ系住民に対し一部のメキシコ製キャンディや民間療法薬が小児の鉛中毒の原因となる可能性があることを教育する必要がある。
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