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MMWR抄訳

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2023/01/06Vol. 72 / No. 1

MMWR72(1):9-14
Mpox Cases Among Cisgender Women and Pregnant Persons — United States, May 11–November 7, 2022

シスジェンダー女性および妊婦におけるmpox症例 ― アメリカ、2022年5月11日~11月7日

2022年のサル痘(mpox)アウトブレイクにおける症例は主にゲイ、バイセクシュアル、その他の男性同性間性的接触者に生じたが、シスジェンダー女性および妊婦のmpoxに関するデータは限られている。今回、42の公衆衛生管轄地域から2022年5月11日~11月7日にmpoxが確認され、CDCに報告された15歳以上のシスジェンダー女性症例769例(妊婦含む)のデータを分析した。シスジェンダー女性症例の年齢中央値は32歳、人種/民族に関する情報は717例(93%)にて得られ、非ヒスパニック系黒人/アフリカ系アメリカ人は313例(44%)、非ヒスパニック系白人は182例(25%)、ヒスパニック/ラテン系は167例(23%)であった。最近の性行動に関する情報は463例(60%)にて得られ、そのうち329例(71%)に最近の性行為または親密な接触があった。329例中296例(90%)はシスジェンダー男性、18例(6%)はシスジェンダー女性との性的接触があり、女性との性的接触があった18例のうち12例は最近における男性の性行為パートナーもいた。曝露に関するデータは73例で完全であり、53例(73%)が感染経路の可能性として最近の性的接触または親密な接触をあげた。免疫不全状態に関するデータは378例にて得られ、35例(9%)にはHIV感染症以外の免疫不全があった。HIV感染の有無に関する情報は173例にて得られ、13例(8%)がHIVに感染しており、感染者に妊婦はいなかった。Mpoxのシスジェンダー女性に多く認められた徴候および症状は発疹(93%)、頭痛(54%)、そう痒(57%)、倦怠感(54%)、発熱(49%)、悪寒(49%)であり、発疹の部位は脚(48%)、腕(47%)、性器(36%)、体幹部(33%)に多く、発疹部位数は1カ所が50例(16%)、2カ所が63例(20%)、3カ所が57例(18%)、4カ所以上が140例(45%)であった。同期間に妊娠中のmpox症例21例と妊娠3週以内のmpox症例2例(計23例)が報告され、全員シスジェンダー女性であった。曝露データは12例で得られ、9例が性的接触、3例が家庭内接触であった。感染した時期の情報は10例で得られ、妊娠第1期が3例、第2期が4例、第3期が3例であり、全員に発疹が生じ、性器病変は4名に認めた。妊婦症例11例(48%)にtecovirimatが投与された。mpoxウイルス感染の症状により入院したのは4例であり(疼痛コントロール、蜂巣炎重複感染)、集中治療室入室、挿管、予定外分娩を要した症例、ワクシニア免疫グロブリン静注(VIGIV)で治療された症例はいなかった。妊娠症例の転帰は3例にて報告され、2例が満期出産し、1名は妊娠11週にて自然流産であった。出産した母親2例は出産後3日以内にmpox症状を呈し、母親の発症から1週後以内に両例の新生児に病変が発現し、病変発現後48時間以内にtecovirimatが経口投与され、10~14日投与継続した。1例にはVIGIVも投与された。2例とも治療に反応し、良好な健康状態にて退院した。シスジェンダー女性および妊婦のmpoxリスクに関する継続的なモニタリングは、mpoxの性的、生殖的、全体的な健康への影響を評価し、周産期の転帰をより理解するために重要である。

References

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