世界の定期予防接種率 ― 2017年

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ホーム IMICライブラリ MMWR抄訳 2018年（Vol.67)世界の定期予防接種率 ― 2017年

MMWR抄訳

2018/11/16Vol. 67 / No. 45

MMWR67(45):1261－1264
Global Routine Vaccination Coverage — 2017

2012年の世界保健総会の承認を得て、Global Vaccine Action Plan 2011–2020(GVAP)は2020年までに、各国の予防接種スケジュールにおいて全ワクチン接種率が90％以上になるように、全ての国に要請している。今回、世界、地域、国のワクチン接種率の推定値と2017年現在の傾向を報告する。また、免疫プログラム実績の主要な指標となる3回のジフテリア・破傷風・百日咳三種混合ワクチン接種(DTP3)を受けず生後1年まで生存している乳児(生存乳児)の数を調査し、特に、DTP3未接種の小児数が高い10カ国に注目した。WHOとUNICEFの推定によると、世界のDTP3接種率は2007年の79％から2010年には84％に増加し、2010年から2017年には84％から85％までに安定している。2017年では、生後1年間にDTP3を受けなかった1990万人の小児のうち、62％(1,240万人)が10カ国に居住していた。10カ国では、2007年から2017年の間のDTP3接種率は7か国で増加、2か国で減少した。これらの国では、DTP3を受けていない小児数はコンゴ民主共和国、エチオピア、インド、インドネシア、パキスタンでは減少し、一方、アフガニスタン、アンゴラ、イラク、ナイジェリア、南アフリカでは安定または増加した。DTP3と同様に、世界の初回の麻疹含有ワクチン(MCV1)接種率は2007年の80％から2010年には84％に増加し、2010年から2017年は安定していた(85％)。2017年のMCV1接種率の範囲は、70％(アフリカ地域)～97％(西太平洋地域)で、国別では20％～99％であった。世界的には、118カ国(61％)がGVAP2020の目標(国内MCV1接種率90％以上)を達成した。DTP3およびMCV1と同様に、世界の3回のポリオワクチンの接種率は2007年の81％から2010年の84％に増加し、2010年から2017年は安定した(85％)。2歳終了までの2回のMCV(MCV2)の世界の接種率は、2007年の16％から2017年には52％に増加し、年長のグループ(3～14歳)を含む場合には33％から67％に増加した。WHO地域によるMCV2接種率の範囲は、25％(アフリカ地域)～94％(西太平洋地域)で、MCV2未導入の国も含まれた。新規および十分に使用されていないワクチンの中では、世界のロタウイルスの一連のワクチン接種の完遂率は、2007～2017年に2％から28％に増加した。同時期に、肺炎球菌結合型ワクチンは4％～44％、風疹ワクチンは26％～52％、Hibワクチンは25％～72％、B型肝炎ワクチンでは出生時接種は24％～43％、3回接種は63％～84％にそれぞれ増加した。特に予防接種を受けていない小児が多い国では、高い予防種率を達成し、維持するために、標的を絞り状況に応じた戦略が必要である。

References

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