ホームIMICライブラリMMWR抄訳2014年(Vol.63)エボラ治療施設および隣接する病院におけるリベリア人・・・
2014/10/17Vol. 63 / No. 41
MMWR63(41):925-929
Cluster of Ebola Cases Among Liberian and U.S. Health Care Workers in an Ebola Treatment Unit and Adjacent Hospital — Liberia, 2014
西アフリカにおけるエボラウイルス病(Ebola)のアウトブレイクは医療現場にて拡大し、医療従事者(HCW)の感染リスクが増加している。多くのエボラ治療施設(ETU)ではウイルスの感染を防ぐための患者の看護法が確立しているが、2014年7月26日、リベリア保健社会福祉省はモンロビアの総合病院(病院A)に隣接するETUのHCWにてEbolaの発症を認めた。その24時間後までに同じETUにてさらに2例での感染が確認され、7月27~31日、HCWにおける感染の確認および感染源について調査が行われた。症例を疑い例、可能性例、確定例の3つに分類し、疑い例を発熱と以下の症状から3つ以上を認める場合(疲労感、筋肉痛、頭痛、悪心、呼吸または嚥下困難、しゃっくり、腹痛、嘔吐、下痢)、出血症状を伴う発熱、または原因不明の死亡と定義し、可能性例を3週間内に可能性例または確定例と接触しており、かつ疑い例の基準を満たしている、または少なくとも発熱を認めている場合と定義、確定例は研究室にてRT-PCR法にてエボラウイルスのエビデンスを認める場合とした。病院AはETUに隣接する入院患者数200~300名/月の総合病院であり、Ebolaが疑われる症例にトリアージを行う。ETU、病院Aまたはその両方で働いていたHCW 5名(リベリア人:3名、アメリカ人:2名)にて7月14~29日に感染が確認され、うち2例が死亡した。ガイドラインにてETUでは保護具を装着するよう定められていたが、患者または汚染された表面への曝露を防御していなかったとの報告があり、これにより感染が拡大したと考えられている。
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