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MMWR抄訳

MMWR75(13):173-178

Emergence of Extensively Drug-Resistant Shigellosis — United States, 2011–2023

広範囲薬剤耐性細菌性赤痢の出現 ― アメリカ、2011年~2023年

細菌性赤痢は、グラム陰性菌によって引き起こされ、国に届出義務のある下痢性疾患である。赤痢菌感染は糞口感染および性的接触によって広がる。感染のほとんどが自己限定性であり、治療をせずに治癒するが、重症または感染拡大のリスクが高い状況での感染を低減するために抗菌薬が適応になる。2015年以降、アンピシリン、アジスロマイシン、セフトリアキソン、シプロフロキサシン、トリメトプリム・スルファメトキサゾールに耐性を示すと定義されている広範囲薬剤耐性(XDR)赤痢菌が原因である症例の割合が増加している。これらのXDR感染症の治療に対して利用可能なFDA承認の経口抗菌薬はない。アメリカにおけるXDR細菌性赤痢の傾向と疫学的特徴を述べるため、CDCは2011年1月1日~2023年10月20日に、腸管病原菌に関するCDCの分子サーベイランスネットワークであるPulseNetに提出された赤痢菌分離株を分析した。抗菌薬耐性は、全ゲノムシーケンスデータと抗菌薬感受性試験を使用して明らかにした。対象期間中の耐性データを有する16,788株のうち、合計510株のXDR赤痢菌が同定され、最初のXDR株は2016年に同定された。XDRに分類される割合は、2011年~2015年の0%から2023年には8.5%に増加し、167株(32.7%)のXDR分離株はクロラムフェニコールにも耐性を示したが、メロペネムやホスホマイシンに対する耐性は確認されなかった。XDR細菌性赤痢の患者の年齢中央値は41歳(四分位範囲:31~54歳)であった。年齢および性別のデータを入手した492例のうち、18歳以上は473例[96.1%、男性424例(86.2%)、女性49例(10.0%)]、18歳未満は19例(3.9%)であった。対象期間中のXDR症例は大半(415例、84.3%)が2022年~2023年に発生した。人種データを入手した388例のうち292例(75.3%)が白人、46例が(11.9%)が黒人/アフリカ系アメリカ人、20例(5.2%)がアジア人、3例(0.8%)がアメリカ先住民/アラスカ先住民、2例(0.5%)がハワイ先住民/太平洋諸島民、6例(1.5%)が多民族、19例(4.9%)がその他であった。民族データを入手した270例のうち52例(19.3%)がヒスパニック/ラテン系であった。HIV感染の有無について判明している116例のうち54例(46.6%)がHIVに重複感染していた。入院データを入手した258例の患者のうち97例(37.6%)が入院したが、入院期間に関する情報は得られなかった。死亡例はなかった。国内旅行歴の情報を入手した227例のうち54例(23.8%)には国内旅行歴があり、173例(76.2%)は最近の国内旅行歴がなかった。海外旅行歴の情報を入手した205例のうち36例(17.6%)には海外旅行歴があり、169例(82.4%)には最近の海外旅行がなかった。510株のXDR分離株のうち505株(99%)の菌種情報を入手し、そのうち333株(65.9%)はShigella sonnei、172株(34.1%)はS. flexneriであった。さらに、XDR赤痢菌の傾向と菌種分布をアメリカ国勢調査局の地域別に調査した。S. flexneriによるXDR症例の割合は地域と時期によって異なり、2021年に北東地域で84.6%のピークに達した。西部地域では、2023年に54.8%に達し、中西部地域では、S. flexneriが2023年に初めて報告された。XDR症例におけるS. flexneri分離株の割合が最も高かったのは、オレゴン州(21例中15例、71.4%)、カリフォルニア州(111例中48例、43.2%)、コロラド州(60例中24例、40.0%)であった。XDR 赤痢菌株の伝播を抑制するためには、サーベイランス強化、タイムリーな報告、標的を絞った予防戦略が必要である。

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