IMIC
MMWR抄訳

MMWR75(15):195-201

Influenza Vaccination Coverage Among Nursing Home Residents and Health Care Personnel — United States, 2024–25 Influenza Season

介護施設入居者および医療従事者におけるインフルエンザワクチン接種率 ― アメリカ、2024-25年インフルエンザシーズン

介護施設入居者と医療従事者(HCP)はインフルエンザへ感染リスクが高い。インフルエンザに感染した介護施設入居者では重症疾患リスクも高まる。Advisory Committee on Immunization Practicesは、HCPとインフルエンザ重症疾患リスクが高い人を含めた季節性インフルエンザワクチン接種の禁忌のない人に対し、定期的な接種を推奨している。介護施設は入居者およびHCPのインフルエンザワクチン接種をCDCのNational Healthcare Safety Networkに報告している。今回、2024-25年インフルエンザシーズン(2024年10月1日~2025年3月31日)中における介護施設の入居者と介護施設で働くHCPのインフルエンザワクチン接種率を分析した。介護施設13,299件の入居者約120万名における全体の統合したインフルエンザワクチン接種率は61.3%であり、接種率は政府所有の介護施設で最も高く(71.7%)、営利企業の介護施設で最も低かった(58.5%)。また、接種率は小規模施設で最も高く(65.3%)、中規模施設と大規模施設では同じであった(ともに60.4%)。メディケイドのみの認定を受けている施設の接種率(77%)は、メディケアとメディケイドの両方の認定を受けている施設(61.3%)およびメディケアのみの認定を受けている施設(58.7%)よりも高かった。地域別では、北東部で接種率が最も高く(67.8%)、太平洋地域で最も低かった(55.5%)。州別でのワクチン接種率は33.0%~80.6%であり、5つの管轄地区では、介護施設入居者におけるインフルエンザワクチン接種率が75%以上であった(ノースダコタ州80.6%、サウスダコタ州78.6%、ワシントンDC 77.8%、バーモント州76.5%、ニューハンプシャー州75.0%)。介護施設13,299件で働くHCP約210万名における全体の統合したインフルエンザワクチン接種率は42.1%であり、接種率は非営利団体の介護施設で働くHCPで最も高く(52.6%)、営利企業の介護施設で働くHCPで最も低かった(38.3%)。HCPのインフルエンザワクチン接種率は小規模施設(44.3%)およびメディケアのみの認定を受けている施設(54.9%)にて最も高かった。地域別では、北東部で接種率が最も高く(57.7%)、中西部で最も低かった(34.5%)。接種率は学生、実習生、ボランティアで最も高く(55.4%)、従業員で最も低かった(41.4%)。州別でのワクチン接種率は18.2%(オクラホマ州)~91.6%(メイン州)であり、4つの管轄地区では、HCPにおけるインフルエンザワクチン接種率が75%以上であった(メイン州91.6%、ニュージャージー州90.7%、アーカンソー州88.2%、コロラド州78.8%)。今回の調査は、アメリカの介護施設の入居者および介護施設で働くHCPにおけるインフルエンザワクチン接種を評価した初の包括的な全国調査である。インフルエンザ検査、抗ウイルス治療、実証された感染予防対策、抗ウイルス化学予防などの予防介入と併せて、インフルエンザワクチン接種を実施することは、介護施設の入居者およびHCPをインフルエンザ疾患とその合併症から守るのに役立つ可能性がある。

過去の年代の記事はこちら