ホームIMICライブラリMMWR抄訳2013年(Vol.62)浸潤癌の発生率-アメリカ、2009年
2013/02/22Vol. 62 / No. 07
MMWR62(7):113-118
Invasive Cancer Incidence - United States, 2009
2009年のU.S. Cancer Statistics (USCS)データより、性別、年齢、人種、民族、原発部位および州別浸潤癌発生率について報告する。USCSはCDCのNational Program of Cancer Registries (NPCR)、National Cancer Institute (NCI)のSurveillance, Epidemiology, and End Results (SEER)およびNational Vital Statistics Systemの死亡率データを含むものであり、2009年、アメリカ(ウィスコンシン州を除く)において浸潤癌と診断された症例は計1,476,504例であった。男女別では男性:757,545、女性:718,959例、年齢補正年間発生率は人口10万人あたり459(男性:524、女性:414)であり、年齢別では19歳以下:14,023例(16.9/10万人)、20~49歳:192,055例(155.5)、50~64歳:477,087例(843.2)、65~74歳:385,233例(1902.5)、75歳以上:408,106例(2223.3)であった。部位別では前立腺(206,640例、男性10万人あたり137.7)、女性乳癌(211,731例、女性10万人あたり123.1)、肺/気管支癌(男性:110,190例、78.2、女性:95,784例、54.1)、大腸癌(男性:70,223例、49.2、女性:66,494例、37.1)が多く、これら4部位で約半数を占めていた。男性ではいずれの人種/民族においても前立腺癌が最も多く、肺/気管支癌、大腸癌と続いた(ヒスパニック系のみ大腸癌、肺/気管支癌の順)。女性ではいずれにおいても乳癌が最も多く、肺/気管支癌、大腸癌、子宮癌と続いた(ヒスパニック系では大腸癌、肺/気管支癌、子宮癌、アジア/太平洋諸国では大腸癌、肺/気管支癌、甲状腺癌の順)。州別では10万人あたり387.1~509.1(前立腺癌:95.2~178.4、女性乳癌:104.7~139.2、肺/気管支癌:28.1~96.9、大腸癌:30.8~52.8)であった。以上のデータから浸潤癌の発生率の高い集団を把握し、適切な予防およびコントロールの対象とすることにより高い効果が得られると考える。
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