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MMWR抄訳

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2010/11/05Vol. 59 / No. 43

MMWR59(43):1393-1399
Outbreaks Following Wild Poliovirus Importations - Europe, Africa, and Asia, January 2009-September 2010

野生型ポリオウイルス輸入後のアウトブレイク-ヨーロッパ、アフリカおよびアジア、2009年1月~2010年9月

1988年に世界ポリオ根絶計画(GPEI)が開始され、2006年にはアフガニスタン、インド、ナイジェリア、パキスタンの4ヶ国を除き野生型ポリオウイルス(WPV)の常在伝播は遮断されているが、国外からWPVが持ち込まれてアウトブレイクが発生するリスクは世界的に根絶されるまで続くと考えられる。今回はWHOヨーロッパ地域にて発生したアウトブレイクとアフリカ、アジアにおけるアウトブレイクの現状について報告する。2010年4月13日、タジキスタンからWHO に急性弛緩性麻痺(AFP)症例の増加が報告され、4月20日、ロシアにて検査した結果、便検体より1型WPV(WPV1)が検出された。このWPV1は 2009年8月にウッタルプラデシ(インド)にて検出されたウイルスと遺伝学的に類似していた。タジキスタンでは2010年11月1日の時点で458例が研究室レベルにて確認され、発症時期は2月1日~7月4日、症例の年齢は1歳未満:90(20%)、1~4歳:208(45%)、5~14 歳:107(23%)、15歳以上:53(12%)であった。このアウトブレイクはpolio-freeであった近隣3ヶ国に広がり、ロシアにて14例、トルクメニスタンにて3例、カザフスタンにて1例が確認され、ヨーロッパ地域全体で476例の発症が確認された。また、アフリカ/アジアでは2009年に 15ヶ国にて208例、2010年にさらに7例の感染が確認されたが、2010年11月1日現在モーリタニア(2010年4月28日)での発症以降、新たな症例は認められていない。2010年にはアフリカにてWPV1およびWPV3により26例、アジアにてWPV1により6例が確認されている。 polio-free国ではこのような国外からのWPVの持ち込みに対して予防接種の徹底とサーベイランスの強化が感染の拡大を予防するに重要であると考える。

References

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