ホームIMICライブラリMMWR抄訳2010年(Vol.59)ある食肉解体処理場で処理された牛肉に関連した志賀毒・・・
2010/05/14Vol. 59 / No. 18
MMWR59(18):557-560
Two Multistate Outbreaks of Shiga Toxin-Producing Escherichia coliInfections Linked to Beef from a Single Slaughter Facility - United States, 2008
2008 年5月~8月に州および地域の食品衛生・農業局とU.S. Department of Agriculture’s Food Safety and Inspection Service(FSIS)、CDCは、異なるパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)パターンを示す2件の志賀毒素産生大腸菌O157(STEC O157)のアウトブレイクを調査した。この報告はその調査結果をまとめたものである。2008年5月27日~8月25日に18州の99例(初回アウトブレイク:12州、64例[1~71歳]、2回目のアウトブレイク:8州、35例[1~70歳])がSTEC O157のアウトブレイク株による感染症と確定診断された。症例対照研究により、このアウトブレイクとある大型食料雑貨店チェーンで購入した牛挽肉との有意な関連を認めた。また両アウトブレイクのトレースバック調査により、この牛肉は同じネブラスカ州の食肉解体処理場で処理された肉であることが明らかになった。この食肉解体処理場と食品チェーンは、全国的な牛肉製品のリコールを行った。これ報告は、2種類の異なるPDGEパターンを示すSTEC O157のアウトブレイクが1ヶ所の食肉解体処理場にトレースされた最初であり、挽肉用の牛塊肉のSTEC O157汚染が関与したアウトブレイクの最初の報告でもある。STEC O157のアウトブレイクのリスクを低下させるために、公衆衛生コミュニティは挽肉の適切な取り扱いと調理法について消費者に教育し続ける必要がある。
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