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MMWR抄訳

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2007/01/12Vol. 56 / No. 1

MMWR56(1):7-9
Suicide Trends and Characteristics Among Persons in the Guaraní Kaiowá and Ñandeva Communities - Mato Grosso do Sul, Brazil, 2000-2005

Guaraníにおける KaiowáおよびÑandevaコミュニティ住民の自殺傾向と特徴-Mato Grosso do Sul州、ブラジル、2000~2005年

世界中の土着コミュニティにおける自殺率には大きな違いがあるが、多くの国では、これらのコミュニティは現在特定できる文化的、民族的集団の中でも最も自殺の可能性が高い。Mato Grosso do Sul州はボリビア、パラグァイに隣接し、ブラジル南西角に位置する州である。2004年、その地域の土着民族集団であるGuaraníは、Mato Grosso do Sul州人口(約2,230,702人)の2.6%を数えた。1975~2000年にMato Grosso do Sul州の幼児死亡率は減少し、全体の平均寿命は延びたが、自殺はGuaraní住民のKaiowáおよびÑandevaコミュニティにおいて総死亡率に占める割合が増加した。2000年、ブラジル保健省(BMH)のブラジル健康基金(NBNASA)は、Guaraníのコミュニティで自殺傾向と特徴について調査を実施し、データは2000~2005年に収集され、CDCによる疫学的支援が提供された。この報告は、その調査結果を要約し、Guaraníにおける自殺率はブラジルの全国割合の19倍、またMato Grosso do Sul州の10倍で、自殺がGuaraníの青少年や若年成人に過度に起ったことを示した。ブラジル保健省は、自殺率を減少させるためにGuaraníにおける調査および予防計画を実施し、Guaraníは経済的自立支援策を実施した。この調査の参加者は、Guaraní集団のKaiowáおよびÑandevaコミュニティの住民から成り、この報告では集合的にGuaraníと呼んだ。2000~2005年、Mato Grosso do Sul州のGuaraní住民間で286名(9.5%)の自殺を含む合計3,004名の死亡が記録され、そのうち190名(66.7%)は男性であった。3名以外の自殺は窒息(紋首)であり、3名は農薬摂取によるものであった。Guaraníの年自殺率は、男性では10万人につき2000年の121.5から2005年の113.2の範囲であり、女性では2000年の63.7から2005年の59.1の範囲であった。2005年には、Guaraníにおける総自殺率は、10万人につき86.3であった。比較すると、国および州のデータが入手可能であった最近年の2004年では、自殺はMato Grosso do Sul州における死亡の1.5%、ブラジルにおける死亡の0.8%を示し、2000~2005年のGuaraní住民の自殺による死亡率は2004年のMato Grosso do Sul州の約6倍、ブラジル全体の12倍であった。Mato Grosso do Sul州の総自殺率は10万人につき8.6、全国自殺率は4.5であった。2005年のGuaraní住民の自殺率は2004年のMato Grosso do Sul州の約10倍、全国率の19倍であった。30歳未満の人がGuaraní住民の70%、自殺者の85%を数えた。20~29歳の人では自殺率は10万人につき159.9であった。

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