麻疹－米国、2005年

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ホーム IMICライブラリ MMWR抄訳 2006年（Vol.55)麻疹－米国、2005年

MMWR抄訳

2006/12/22Vol. 55 / No. 50

MMWR55 (50): 1348-1351
Measles － United States, 2005

麻疹は重篤な肺炎、下痢、脳炎を合併し、死に至ることもある感染性の強い急性ウイルス性疾患であり、ワクチンのない時代には米国で毎年約50万の麻疹症例が発症した。2005年、地方と州の保健局は、CDCに66件の麻疹確認症例（発症率：人口100万人につき1症例未満）を報告し、そのうち34症例は米国へ帰国した旅行者の感染によるインディアナ州の1例から発症したものであった。この報告は、2005年の米国における麻疹症例の疫学について述べ、米国内で感染を発生させる風土病性麻疹は存在しないことと輸入麻疹の感染は継続的危険性のあることを示している。結果により、米国で麻疹ワクチン最高接種率を維持し、麻疹ワクチンに関する勧告を遵守する必要性を強調している。州の法令と規則を踏まえて、医療機関、研究室、その他の医療従事者は、州と保健所に麻疹症例を報告し、この情報はCDCに転送され、接種状況、年齢、合併症、感染背景、血清確認等のデータが収集される。2005年、報告された66症例のうち、44症例（66%）は実験室検査により確認され、19症例はIgM抗体とウイルスが共に検出され、25症例は麻疹IgMのみ検出された。残りの22症例（33%）は臨床症例定義に合致し、検査による確認症例と疫学的に関連したことで確認された。66症例の感染のうち24症例（36%）は輸入され、外国旅行中に麻疹に感染した米国住民17名（71%）と、外国で感染して米国旅行した非米国住民7名（2.9%）が含まれた。麻疹は4大陸の16ヵ国から輸入され、8名（33%）は飛行中に感染していた。他の42症例（64%）は米国内の感染で、38例（90%）は輸入関連、4例（10%）は感染源不明であった。38症例のうち33例（87%）はインディアナ州の1症例の一部で、ルーマニアの感染に端を発した。残り5件の輸入関連症例のうち、2件の患者はナイジェリアから輸入された麻疹に関連し、3件の患者は他の症例に関連した。66名の麻疹患者の年齢分布は、1歳未満が7名（10.6%）、1～4歳が4名（6.1%）、5～19歳が33名（50%）、20～34歳が7名（10.6%）、35歳以上が15名（22.7%）で、31名（47%）が男性、34名（52%）が女性であった。1名は記録されなかった。66症例は16州から報告され、2症例以上を報告したのはインディアナ州（33例）、ニューヨーク州（7例）、カリフォルニア州（4例）、テキサス州とオハイオ州（各3例）の5州であった。1名は麻疹混合ワクチンの2回投与を、7名（11%）は1回投与を受けており、50名（76%）はワクチン未接種、8名（12%）はワクチン状況が不明であった。

References

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