ホームIMICライブラリMMWR抄訳2006年(Vol.55)経直腸超音波ガイド下前立腺生検による緑膿菌感染-ジ・・・
2006/07/21Vol. 55 / No. 28
MMWR55(28): 776-777
Pseudomonas aeruginosaInfections Associated with Transrectal Ultrasound-Guided Prostate Biopsies - Georgia, 2005
経直腸超音波(TRUS)ガイド下前立腺生検は、泌尿器科で行われる最も一般的な外来患者診断法であり、米国では年間推定624,000件を数える(CDC未公開データ、2006年)。この手法は、一般的に前立腺特異抗原の上昇あるいは異常直腸の指診前に実施され、敗血症は、この手法の稀な合併症として報告されている。この報告では、使用された器具の汚染が原因と推測された経直腸超音波ガイド下前立腺生検後の緑膿菌感染4症例に関する調査を要約し、経直腸超音波ガイド下前立腺生検器具を洗浄、消毒するよう勧告遵守の必要性を強調している。2005年7月28日、Georgia Department of Human Resources, Division of Public Health(GDPH)に、泌尿器科医が診療所で実施された外来患者用経直腸超音波ガイド下前立腺生検後6日以内に緑膿菌感染で入院した4名の患者について届け出た。この医療機関では、すべての処置を停止し、調査を待った。4名の患者は、2005年7月20日から26日までに生検処置を受けた57歳から71歳の白人、非ヒスパニック系男性で、その時期に経直腸超音波ガイド下前立腺生検しか受けていなかった。4名全員が次々と発熱、悪寒を発症し、生検処置後1日から6日(平均2.5日)間入院した。3名の患者は、敗血症と診断され、1名は感染症の診断で入院した。緑膿菌は、血液培養(1名)、尿(2名)、血液と尿(1名)の標本から採取された。2日から12日(平均5.8日)の入院中に、静脈注射と経口抗菌薬の併用によって患者の治療は成功した。2005年8月5日から10日の間に、医療機関の床、供給品、器具、水道水などから合計16個の環境サンプルが採取された。1つのサンプルからは緑膿菌が培養され、これはorthophthaldehyde(OPA)殺菌剤から取り出された後、針ガイドの狭い内腔から採取されたサンプルであった。
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