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MMWR抄訳

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2005/04/08Vol. 54 / No. 13

MMWR54(13):328-331
Update: Influenza Activity - United States, 2004-05 Season

最新情報:インフルエンザ活性-アメリカ,2004~05シーズン

アメリカにおける2004年10月3日―2005年3月26日のインフルエンザ活性の概要を報告し、2005―06インフルエンザワクチンの組成を紹介する。3月26日の週現在、アメリカにおけるWHOおよびNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance Systemの共同研究所は気道由来121,373検体についてインフルエンザウイルス検査を行い、そのうち20,135検体(16.6%)が陽性であった。インフルエンザウイルス陽性率は2004年12月25日の週に初めて10.0%を超え、2005年2月5日の週に27.8%とピークを迎えた(2001―02、2002―03、2003―04シーズンにおける最高陽性率:24.9%―34.7%)。これらインフルエンザウイルス20135株中15932株(79.1%)はインフルエンザA型、4,203株(20.9%)はB型であった。またサブタイプが判明したA型5,083株中5,070株(99.7%)はA(H3N2)、13株(0.3%)はA(H1)であった。2004年10月1日以降に抗原解析を行った638株中419株(65.7%)はA(H3N2)、6株(0.9%)はA(H1)、213株(33.4%)はB型であった。このA(H3N2)ウイルス419株中151株(36.0%)は2004―05インフルエンザワクチンに推奨されたA/Wyoming/3/2003、A/Fujian/411/2002様(H3N2)に、268株(64.0%)はA/Fujian/411/2002様(H3N2)の変異株であるA/California /7/2004(H3N2)に類似していた。またA(H1)ウイルスはA/New Caledonia/20/99、B型139株(65.3%)は2004―05インフルエンザワクチン中のB型株、B/Shanghai/361/2002に類似していた。2005年3月26日の週には4州から広範囲、15州から地域的、20州とニューヨーク市、ワシントンDCから局所的、10州とプエルトリコから散発的なインフルエンザ活性が報告された。最初に広範囲なインフルエンザ活性が報告されたのは2004年11月13日の週であり、それ以降42州とニューヨーク市で最低1週間は広範囲の活性が報告された。2004年10月9日―2005年3月26日、インフルエンザ様疾患(ILI)による週単位の受診率は1.0―5.4%であった。ILI受診率は2005年1月15日の週以降3月26日の週まで11週連続して全国的基準値(非インフルエンザ週間中のILI関連受診率の平均値)の2.5%を超え、ピークは2月19日の週(5.4%)であった。2004年10月1日―2005年3月19日、0―4歳の小児におけるインフルエンザ関連入院率(1万人あたり)はEmerging Infections Program(EIP)の報告で1.9、New Vaccine Surveillance Networkの報告で5.2、5―17歳の小児ではEIPの報告で0.3であった。Cities Mortality Reporting Systemによると、3月26日の週の肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡率は約8.6%であり、週の流行閾値(8.1%)以上であった。FDAのVaccines and Related Biological Products Advisory Committeeはアメリカにおける2005―06インフルエンザワクチンにA/New Caledonia/20/99様(H1N1)、A/California /7/2004様(H3N2)、B/Shanghai/361/2002様ウイルスを含めるよう勧告した。

References

  • CDC. Update: influenza activity-United States, 2004-05 season. MMWR 2005;54:193-6.
  • Lin YP, Gregory V, Bennett M, Hay A. Recent changes among human influenza viruses. Virus Research 2004;103:47-52.
  • World Health Organization. Recommended composition of influenza virus vaccines for use in the 2005-2006 influenza season. Wkly Epidemiol Rec 2005;80:71-5.

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