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ホームIMICライブラリMMWR抄訳2003年(Vol.52)ポリオ根絶への進展-エジプト,2002年

MMWR抄訳

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2003/03/28Vol. 52 / No. 12

MMWR52(12) : 252- 255
Progress Toward Poliomyelitis Eradication - Egypt, 2002

ポリオ根絶への進展-エジプト,2002年

世界的なポリオ根絶運動により、ポリオを風土病とする国は125ヶ国から7ヶ国へと94%低下した。野生株ポリオウイルス陽性例は99%以上減少し、WHOはアメリカ、ヨーロッパ、西太平洋諸国での根絶を確認している。東地中海諸国でもポリオ根絶が進み、23ヶ国中アフガニスタン、エジプト、パキスタンおよびソマリアの4ヶ国での発症が報告されるのみとなった。エジプトでは、1994年より乳児に対する3回の経口ワクチン接種(OPV)を定期的に実施し、90%以上の実施率を維持している。2002年の接種率は全国で95%以上、247地域中6地域(2%)のみ90%未満であった。1989年には全国予防接種週間(NID)を開始、2000-2002年の施行回数は2回から3回へ増加した。戸別訪問接種も実施され、ワクチンを接種した5歳未満小児は860万人(2001年12月)から980万人(2002年12月)に増加、さらに2002年3、4月には北部にて地域的予防接種週間(SNID)も実施された。急性弛緩性麻痺(AFP)の調査は1990年8月から開始され、1998年に目標値(15歳未満の小児10万人あたりの非ポリオAFP症例1.0人以上)に達し、その後維持されている。また、2002年におけるAFPの補助調査としての環境調査では、ポリオウイルス2型(P2)および3型(P3)は検出されず、国内各地から採取した162検体中26検体(16%)からポリオウイルス1型(P1)が検出されたのみであった(南部:4/41、カイロ:7/10、北部:15/107)。野生株ポリオウイルスの調査では、P2とP3はそれぞれ1994年、2000年以降検出されておらず、2002年7月-12月の野生株ポリオウイルス感染例は7例であった(1998年35例)。

References

  • CDC. Certification of poliomyelitis eradication-the Americas, 1994. MMWR 1994;43:720-2.
  • CDC. Certification of poliomyelitis eradication-European region, June 2002. MMWR 2002;51:572-4.
  • CDC. Certification of poliomyelitis eradication-Western Pacific Region, October 2000. MMWR 2001;50:1-3.
  • CDC. Progress toward poliomyelitis eradication-Pakistan and Afghanistan, January 2000-April 2002. MMWR 2002;51:521-4.
  • CDC. Progress toward poliomyelitis eradication-Egypt, 2001. MMWR 2002;51:305-7.
  • CDC. Progress toward poliomyelitis eradication-Ethiopia, Somalia, and Sudan, January 2000-October 2002. MMWR 2002;51:1070-2.

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