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MMWR抄訳

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2023/05/05Vol. 72 / No. 18

MMWR72(18):484-487
Salmonella Outbreaks Associated with Not Ready-to-Eat Breaded, Stuffed Chicken Products — United States, 1998–2022

詰め物をしてパン粉をつけた非加熱喫食食品ではない鶏肉製品に関連したサルモネラ菌アウトブレイク ― アメリカ、1998年~2022年

非加熱喫食食品(NRTE)のパン粉をつけた鶏肉の詰め物製品(ブロッコリーとチーズを詰めた鶏肉など)はパリッとした茶色の外観が調理済みに見える可能性がある。製品が生であることを確認し、電子レンジで調理することを警告するためのパッケージの変更が2006年に開始されたにもかかわらず、これらの製品はアメリカのサルモネラ症アウトブレイクと繰り返し関連している。2023年4月28日にアメリカ農務省は、これらの製品1gあたりに1コロニー形成単位以上のレベルのサルモネラ菌検出を汚染とすることを提案した。今回、1998年~2022年に発生し、NRTEのパン粉をつけた鶏肉の詰め物製品に関連したサルモネラ菌アウトブレイクについて、CDCのFoodborne Disease Outbreak Surveillance Systemの報告、アウトブレイクアンケート、ウェブ投稿、ミネソタ州保健局、農務省の食品安全検査局のデータを使用して要約した。NRTEのパン粉をつけた鶏肉の詰め物製品は、1998年~2022年に発生した11件のサルモネラ菌アウトブレイクで確認された食品媒体であり、症例は187例、42例が入院し、死亡者はいなかった。アウトブレイクの原因となったサルモネラ菌の血清型はEnteritidis(7件)、Typhimurium(2件)、Heidelberg(1件)、I 4,[5],12:i-(1件)であった。11件のアウトブレイクのうち10件にて個人宅で製品が調理されていた。アウトブレイクはアメリカの21州で特定され、単一の州で発生した6件のアウトブレイクのうち5件がミネソタ州で発生し、複数の州でのアウトブレイクでもミネソタ州で疾患が発生していた。10件のアウトブレイクにてデータが明らかな139例中73例(53%)が男性、153例中64例(42%)が20~49歳であった。9件のアウトブレイクにて患者の自宅から、10件のアウトブレイクにて小売店から製品サンプルを収集した。サンプルを培養したところ、患者の自宅のサンプルからは1アウトブレイクあたり中央値57%(0%~100%)、小売店からのサンプルからは1アウトブレイクあたり中央値57%(11%~93%)でサルモネラ菌が検出された。NRTEのパン粉をつけた鶏肉の詰め物製品は少なくとも3つの施設で製造された。2008年~2021年(ラベル変更後の)のアウトブレイク7件の患者57例のデータでは、1アウトブレイクあたり中央値20%(0%~75%)が製品を電子レンジで調理していた。2008~2021年に発生した6件のアウトブレイクで情報の明らかな患者34例のうち、1アウトブレイクあたり中央値27%(0%~75%)が製品は完全に調理されて販売されていると思っていたか、生で販売されているのか完全に調理されて販売されているのか知らなかった。これらの製品に関連したアウトブレイクは、製品が生であることを消費者さらに知らせ、安全な調理方法の説明をした製品ラベルに変更したにもかかわらず発生したことから、消費者を対象とした介入が十分ではないことを示している。原材料の汚染を減らすために、さらに製造業者レベルでのサルモネラ菌コントロールを行うことで、NRTEのパン粉をつけた鶏肉の詰め物製品に起因する疾患を減らせる可能性がある。

References

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