ホームIMICライブラリMMWR抄訳2016年(Vol.65)ジカウイルス疾患アウトブレイクに応じた避妊薬の推定・・・
2016/04/01Vol. 65 / No. 12
MMWR65(12):311-314
Estimating Contraceptive Needs and Increasing Access to Contraception in Response to the Zika Virus Disease Outbreak — Puerto Rico, 2016
2016年3月16日現在、アメリカにおけるジカウイルス感染の報告数はプエルトリコがもっとも多い。プエルトリコにおける再生産年齢(15~44歳)の女性は約715,000人、2014年における出生数は約34,000人である。2008年の出産後の女性を対象とした病院ベースの調査では、65.5%の妊娠が意図したものではなく、2008年のNational Survey of Family Growthによるアメリカ50州およびワシントンDCにおける一般女性の確率標本の数値(51%)よりも高い。また、2014年における15~19歳の出産率は40/1,000とアメリカ全体(24/1,000)の約2倍となっている。プエルトリコにおける避妊の状況に関する最新データ(2002 Behavioral Risk Factor Surveillance System)によると、18~44歳の女性における避妊法は卵管結紮術(46%)がもっとも多く、経口避妊薬(19%)、コンドーム(11%)、カレンダー法(10%)、精管切除術(6%)、酢酸メドロキシプロゲステロンデポ剤(DMPA;3%)、子宮内避妊具(IUD;1%)と続く。La Asociacion Puertorriquena Pro Bienestar de la Familia (PROFAMILIA)による最新のデータでは、2009年、避妊ケアを受ける約44,000人の女性のうち、80%が経口避妊薬、8%が経皮避妊薬パッチ、6%がコンドーム、3%がDMPAを使用し、IUDは1%未満であった。プエルトリコでは地域の診療所、民間の診療所、大学病院、家族計画クリニックなどで避妊ケアを受けることが可能であるが、数が少ない、避妊に関する認識が低い、保険の保障範囲などの問題があり、これらの解決が急がれる。プエルトリコでは再生産年齢女性の約1/5に相当する推定138,000人(15~19歳:55,000人、20~44歳:83,000人)が妊娠を望んでおらず、CHOICEプロジェクトはIUD:68,000人分、ホルモン避妊インプラント:33,000人分、DMPA:11,000人分、経口避妊薬:14,000人分、膣リング:9,000人分、避妊パッチ:3,000人分が不足していると試算しており、年間ではIUD:68,000個、ホルモン避妊インプラント:33,000個、DMPA:44,000回分、経口避妊薬:168,000パック、膣リング:108,000個、避妊パッチ:36,000枚が必要とされる。
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