ホームIMICライブラリMMWR抄訳2009年(Vol.58)州保健局における疫学的能力の評価-アメリカ、200・・・
2009/12/18Vol. 58 / No. 49
MMWR58(49):1373-1377
Assessment of Epidemiology Capacity in State Health Departments - United States, 2009
Council of State and Territorial Epidemiologist(CSTE)は2001年以降、各州の保健局の疫学的能力に関する全国的な調査を定期的に実施している。この調査 (Epidemiology Capacity Assessment:ECA)は州が雇用する疫学者要員の人数とその特徴から疫学的対応力を評価するものであり、今回、50州およびワシントンDCの 51地域を対象として2009年4~6月に行われた調査の報告がまとめられた。調査はon-lineによる質問表で行われ、全51地域より回答を得た。 2009年における疫学者は2,193名(人口10万人あたり0.72)であり、2004年の2,498名より12%、2006年の2,436名より 10%減少していた。51地域のうち33地域(65%)は健康状態のモニターおよび地域における健康上の問題解決に対して、32地域(63%)は健康上の問題および危険の診断および調査に対してsubstantial(50-74%)-full(100%)な対応力を有したが、個人および集団ベースの健康的サービスの効果、接近性および質の評価に対してsubstantial-full対応力を有する地域は7地域(14%)、健康上の問題に対して新しい洞察と革新的な解決に対してsubstantial-full対応力を有する地域は9地域(18%)にすぎなかった。また、プログラム別では感染性疾患に対してsubstantial-full対応力を有する地域は47(92%)と最も多く、職業的健康、口腔健康、薬物乱用問題への対応力はそれぞれ 35(69%)、31(61%)、39(76%)の地域がminimal(<25%)-no(0%)であった。2004および2006年の調査結果と比較した場合、母体および小児の健康、環境的健康、傷害および職業的健康問題に対してsubstantial-full対応力を有する地域は増加(それぞれ 43-47-55%:27-34-38%:18-25-34%:10-14-18%)したが、バイオテロ/緊急時対応に関しては2004 年:41(80%)、2006年:39(76%)、2009年:37(73%)と減少した。増員に関しては、全てのプログラムに対して理想とする疫学的およびサーベイランス対応力を得るには36州の疫学者が約1,490名の増員(68%増、10万人あたり1.21)が必要であると回答した。さらにサーベイランスの技術的対応力に関しては、46州(90%)にてNational Electronic Disease Surveillance Systemに対応したデータベースを使用していた。疫学者の学歴に関しては、2009年、2,193名中1,544名(70%)が回答、885名 (57%)が学位を有し、452名(29%)が他の正式な訓練または学問的教育課程を修了し、207名(13%)はこのような訓練や教育は受けておらず、修士以上の学位保持者は2004年:49%から2009年:56%に増加していた。
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