結核罹患率の傾向－米国、2006年

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ホーム IMICライブラリ MMWR抄訳 2007年（Vol.56)結核罹患率の傾向－米国、2006年

MMWR抄訳

2007/03/23Vol. 56 / No. 11

MMWR56(11): 245-250
Trends in Tuberculosis Incidence － United States, 2006

2006年、米国において合計13,767件の結核（TB）症例（10万人につき4.6）が報告され、2005年と比較して3.2%の減少を示した。この報告は、National TB Surveillance Systemによる2006年暫定TB罹患率データを要約し、1993年以降の傾向について述べている。2006年のTB罹患率は、国の報告が1953年に開始以来記録中最低であったが、低下率は2000年以降減速している。年間平均TB罹患率は、1993～2000の年7.3%（95%信頼区間[CI]=6.9%～7.8%）から2000～2006年の3.8%（CI=3.1%～4.5%）まで低下したが、国外出生者および人種・民族少数集団については米国で依然不均衡にTBに罹患されている。2006年、米国の国外出生者におけるTB罹患率は、米国出生者の9.5倍であった。黒人、アジア系、ヒスパニック系のTB罹患率は、白人と比較してそれぞれ8.4倍、21.2倍、7.6倍と高かった。全国総TB罹患率低下の減速、および米国出生者と国外出生者、また白人と人種・民族少数集団間のTB罹患率の継続的格差に対する効果的な対応能力の欠如が、米国のTB根絶目標に向けた進展を脅かしている。1989年、CDCとAdvisory Committee for the Elimination of TuberculosisはTB根絶に向けた戦略計画を発表し、2000年までに10万人につき3.5症例の暫定目標罹患率を、また最終的に2010年までに米国でのTB根絶（100万人につき1症例未満）を設定した。TBは国の届出伝染病であり、50州およびコロンビア特別区（DC）の保健省は、CDCおよびCouncil of State and Territorial Epidemiologistsの症例定義を満たす全TB症例をCDCにコンピューターで報告している。2006年、51報告地域におけるTB罹患率は、10万人につき0.8症例（ワイオミング州）から12.6症例（DC）の範囲であった（中央値3.4症例）。2005年と比較すると、30州においてより低率で、20州とDCはより高率であった。米国出生者では、TB罹患数および率について2006年は継続して低下し、率は10万人につき2.3であり、2005年以来7.0%、1993年以来68.6%の低下を示した。国外出生者では、TB症例数は2006年に増加したが、罹患率は低下した。TB率は10万人につき21.9で、2006年以来0.5%、1993年以来35.8%の低下を示した。TB症例は、ヒスパニック系において3年連続で他の人種・民族集団よりも多く報告された。出生国が明らかなTB患者において、アジア系の95.6%（3,269人のうち3,126人）、ヒスパニック系の74.7%（4,050人のうち3,024人）、黒人の29.9%（3,712人のうち1,110人）、そして白人の17.8%（2,404人のうち427人）は国外出生者であった。

References

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