ホームIMICライブラリMMWR抄訳2007年(Vol.56)最新情報:インフルエンザ活性-米国、2006年10・・・
2007/02/16Vol. 56 / No. 6
MMWR56(6):118-121
Update: Influenza Activity - United States, October 1, 2006-February 3, 2007
この報告は、2006~2007年インフルエンザシーズンの始まりである10月1日以降の米国におけるインフルエンザ活性を要約し、前回の要約をアップデートしている。10月から12月初旬、低レベルのインフルエンザ活性が報告され、12月中旬から年末にかけて増加、1月初旬に若干減少し、1月中旬に再び増加した。2006年10月1日~2007年2月3日、世界保健機関(WHO)および米国のNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)の共同検査室は、83,332件のインフルエンザウイルス検体の検査報告を行ない、6,244件(7.5%)が陽性であった。そのうち5,161件(82.7%)はインフルエンザA型ウイルス、1,083件(17.3%)はインフルエンザB型ウイルスであった。A型ウイルスの1,696件(32.9%)の亜型は、1,507件(88.9%)がA(H1)型、189件(11.1%)がA(H3)型であった。2006年10月1日~2007年1月6日では6.2%がA(H3)型ウイルスであったが、1月7日~2月3日には16.9%に増加した。A(H3)型ウイルスは全9調査地域で確認されたが、CDCに今シーズン報告された189件のA(H3)型ウイルスのうち117件(61.9%)は山岳地方および太平洋領域からであった。CDCは、2006年10月1日から収集され、米国の検査室が提出した161件のインフルエンザウイルスについて、99件をA(H1)型、7件をA(H3)型、55件をB型と抗原的に特徴付けた。2006年11月25日を最終日とする週から2007年1月13日まで、広範囲にわたるインフルエンザ活性は、南東の7州のみ(アラバマ、フロリダ、ジョージア、ケンタッキー、ミシシッピ、サウスカロライナ、テネシー)から報告された。それ以降、さらに8州(アーカンソー、デラウェア、インディアナ、アイオワ、メリーランド、ミネソタ、オクラホマ、テキサス)が今シーズン少なくとも1週間、広範囲なインフルエンザ活性を報告した。2007年2月3日を最終日とする週では、122のCities Mortality Reporting Systemを通じて報告された全死亡数の7.4%が、原死因あるいは死亡誘因として肺炎およびインフルエンザ(P&I)を挙げた。インフルエンザの今シーズン中のP&Iによる週間死亡率は5.6%~7.5%の範囲であったが、流行閾値は超えていない。2006~7年のインフルエンザシーズンに、CDCのInfluenza-Associated Pediatric Mortality Surveillance Systemを通じて、9例のインフルエンザによる小児の死亡が6州から報告され、小児の年齢は生後3ヵ月から14歳(平均:7.5歳)の範囲であった。
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