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MMWR抄訳

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2014/03/14Vol. 63 / No. 10

MMWR63(10):217-221
Prevalence of Influenza-Like Illness and Seasonal and Pandemic H1N1 Influenza Vaccination Coverage Among Workers — United States, 2009–10 Influenza Season

労働者における季節性およびパンデミックH1N1インフルエンザワクチンの接種率とインフルエンザ様疾患有病率 ― アメリカ、2009~2010年インフルエンザシーズン

インフルエンザ流行期間中、感染リスクが高い業種/職種に関する情報は優先的ワクチン接種や感染制御に関する政策決定に重要な指標である。医療従事者は自身の感染リスクおよび患者への感染源となるリスクが高いことから、優先的ワクチン接種の対象となっている。新型インフルエンザA(H1N1)(pH1N1)の世界的流行が進行していた2009年10月~2010年6月のNational H1N1 Flu Survey(NHFS)のデータから、職種における感染リスクの増大とインフルエンザ様疾患(ILI)、ワクチン接種率について分析を行った。成人労働者の代表サンプル28,710名におけるNHFSの電話調査によると、1カ月以内のILI有病率は5.5%、pH1N1ワクチン接種率は23.7%であった。業種別のILI有病率は不動産販売・賃貸業(10.5%)、宿泊・飲食業(10.2%)で高く、職種別では調理・給仕職(11.0%)、社会福祉関連職(8.3%)で高かった。これらの労働者における季節性およびpH1N1インフルエンザワクチン接種率はいずれも低かった。無職成人(家事専業、学生、退職者、就業不能者など)のILI有病率(6.0%)およびpH1N1ワクチン接種率(26.5%)は全職種計(それぞれ5.5%および23.7%)と同等であったのに対し、失業者におけるILI有病率は高く(9.4%)、ワクチン接種率は低かった(16.7%)。医療福祉業および医療職のILI有病率は基準値と有意差はなかったが、pH1N1ワクチン接種率は38.8%~58.7%と最も高く、季節性インフルエンザワクチン接種率は生命・物理・社会科学職において最も高かった(47.2%~67.0%)。以上の結果より、公衆と接する特定の業種/職種および失業者においてインフルエンザ感染リスクが高くなっていたことが明らかとなった。雇用主は職場のリスクレベルを勘案し、労働者に対しワクチン接種に加え咳エチケットといった衛生教育を行い、発病時の自宅待機や感染防御用品の準備を推奨する必要がある。

References

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  • CDC. Use of influenza A (H1N1) 2009 monovalent vaccine: recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP). MMWR 2009;58(No. RR-10).
  • Occupational Safety and Health Administration. Guidance for preparing workplaces for an influenza pandemic. US Department of Labor, Occupational Safety and Health Administration; 2009. Available at <https://www.osha.gov/publications/influenza_pandemic.html>.
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