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MMWR抄訳

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2008/10/31Vol. 57 / No. 43

MMWR57(43):1176-1179
Progress Toward Elimination of Rubella and Congenital Rubella Syndrome - the Americas, 2003-2008

風疹および先天性風疹症候群の根絶への進歩-アメリカ大陸、2003~2008年

2003 年、the Pan American Health Organization(PAHO)は2010年までのアメリカ大陸における風疹および先天性風疹症候群(CRS)根絶を目標とした議決書を採択した。根絶の定義は、北米、中米、南米、カリブ海諸島の全ての国々における12ヶ月以上の風土病的風疹ウイルス伝播の遮断および風土病的伝播によるCRS発症例なしとした。この目標達成のため、PAHOは3つのCRS根絶戦略を展開した。それは、(1)全ての国の定期的予防接種プログラムに生後12ヶ月の小児に対する風疹ウイルス含有ワクチン(RCV)接種を導入し、全ての自治体におけるワクチン接種率を95%以上にすること。(2) 追加予防接種活動(SIA)として青少年と成人を対象とした大規模キャンペーン(1回)と5歳未満の小児を対象とした定期的フォローアップキャンペーンの実施、(3)麻疹サーベイランスと風疹サーベイランスの統合とCRSサーベイランスの開始である。この報告では、2010年風疹およびCRS根絶目標達成への進展状況の概要を述べる。ハイチを除くアメリカ大陸の38の国・地域は、定期的予防接種計画に麻疹-ムンプス-風疹ワクチン(MMR)を導入した(ハイチは2009年に麻疹-風疹ワクチン[MR]導入予定)。2003~2007年における生後12ヶ月時での定期的MMR初回接種率は93~94%であり、2007年のMMR初回接種率は19ヶ国(51%)が95%以上、7ヶ国(19%)は90~94%、7ヶ国(19%)は80~89%、4ヶ国 (11%)が80%未満であった。SIAとしては、1998~2008年に32の国・地域の青少年および成人約25,000万人がワクチンの接種を受けた。SIA中、チリ(1999年)、ブラジル(2001~2002年)、アルゼンチン(2006年)では当初女性のみ(それぞれ10~29歳、12~39 歳、18~39歳)を対象としてワクチン接種を行った。しかしこれら国々では2007年に青少年・成人の男性を中心とした風疹のアウトブレイク(総症例数 13,014例)が発生したため、チリでは19~29歳の男性130万人(2007年)、ブラジルでは20~39歳の男女および5州における12~39歳の男女、7,000万人(2008年)、アルゼンチンでは16~39歳の男性650万人(2008年)を対象としたSIAを実施した。アメリカ大陸における風疹確定例は1998年(135,947例)から2006年(2,998例)にかけて98%減少した。2008年1月1日~9月20日にPAHO管轄区域内で報告された風疹確定例は2,039例であり、そのうち98%はアルゼンチン、ブラジル、チリからの報告であった。また2007年にはCRSサーベイランスを実施している34ヶ国でCRS疑い例が975例報告され、このうち947例(97%)はブラジル、チリ、コロンビア、ペルーからの報告であった。 CRS確定例(風疹IgM抗体検出)は2007年には19例(ブラジル:17、ペルー:2)、2008年1月1日~9月20日には6例(アルゼンチン: 1、ブラジル:3、チリ:2)報告された。今後アメリカ大陸の全ての国および地域が2010年の目標達成を期待して2008年末までにPAHO勧告戦略を履行するものと思われる。

References

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