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MMWR抄訳

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2007/08/17Vol. 56 / No. 32

MMWR56(32):817-819
Scombroid Fish Poisoning Associated with Tuna Steaks - Louisiana and Tennessee, 2006

ツナステーキに関連したサバ中毒-ルイジアナ州とテネシー州、2006年

サバ中毒は、ヒスタミンなどの生体内アミンを高濃度含む魚の摂食後に発生する急性疾患である。典型的な症状は顔面潮紅、発汗、皮疹、口腔内の熱感や刺激感、下痢、腹部痙攣などであり、通常治療しなくても数時間以内に消退する。より重度の症状(呼吸困難、舌や咽喉の腫脹、視覚異常など)が発現した場合には、抗ヒスタミン薬の投与が必要である。2006年後期、サバ中毒のアウトブレイクがルイジアナ州とテネシー州で発生した。このアウトブレイクの原因究明とコントロールのためCDCと両州の公衆衛生局は疫学調査を実施し、FDAは食品の追跡調査を行った。ルイジアナ州では2006年12月14日、石油精製所の従業員6名が社内食堂でツナステーキを食べ、それから2時間以内にアレルギー反応に似た症状を発症した。臨床症状とシーフードの曝露歴に基づき、サバ中毒が疑われた。6例中5例はジフェンヒドラミンとロペラミド、1例はジフェンヒドラミンよる治療を受けた。これら6例の症状としては下痢、顔面潮紅、心拍数増加、頭痛、皮疹、息切れなどが多くみられ、全ての症状は発現から24時間以内に消退した。原因と思われるツナステーキの検査では、ヒスタミン濃度の上昇(50mg/100g以上)はみられなかった。魚はインドネシアからボストン経由で輸入され、冷凍状態で船便にてルイジアナ州に送られていた。FDAによる追跡調査では、社内食堂に食品を卸している販売業者の船積荷中のツナステーキにてヒスタミン濃度上昇が確認された。この船の温度コントロールは故障しておらず、捕獲からボストン到着までの温度コントロールに不備があったと考えられた。テネシー州では2006年11月25日、あるレストランでツナステーキを食べた5名が摂食から35-150分後に皮疹、頭痛、下痢、腹部痙攣を発症した。このツナはベトナムから輸入されていたが、FDAの調査では輸入中の温度管理に不備は見当たらなかった。アメリカで摂食されるシーフードの大部分は輸入品である。サバ中毒のようなシーフードによるリスクの同定・予防のためのFDAプログラムはかなり進展しているが、詳しく検査されるのは輸入シーフードの一部のみである。唯一の有効なサバ中毒予防法は、魚の捕獲から摂食までの全過程を4.4℃以下に保つことである。

References

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