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MMWR抄訳

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2004/10/29Vol. 53 / No. 42

MMWR53(42):990-993
Laboratory Surveillance for Wild and Vaccine-Derived Polioviruses, January 2003-June 2004

検査室における野生型およびワクチン由来ポリオウイルスのサーベイランス-2003年1月~2004年6月

ポリオ根絶のための重要戦略の一つは、急性弛緩性麻痺(AFP)患者の調査によるポリオサーベイランスシステムの確立である。AFP患者由来検体からの適切なウイルス分離を確実にするため、1988年にWHOは国際的検査室ネットワークを設立した。この報告ではこの検査室ネットワークの現状を紹介し、2003年1月―2004年6月の野生型ポリオウイルス(WPV)およびワクチン由来ポリオウイルス(VDPV)の局在と特徴について述べる。国際的検査室ネットワークはWHO管轄6地域で活動しており、145の検査室で構成されている。2003年1月―2004年6月、このネットワークではAFP患者由来便104,946検体の検査が行われた。90%以上の検体は検査室受け入れから28日以内にウイルス分離結果が判明した(プログラム目標:28日以内に80%以上)。またウイルスタイプ鑑別試験により、ポリオウイルス分離AFP患者の79%は麻痺発症から60日以内にウイルス特性(WPV、VDPV)が確認された(プログラム目標:60日以内に80%以上)。2004年1月―6月には38,432検体が処理され、検体処理数は2003年の同時期(29,232検体)に比べ31%増加した。2003年1月―2004年6月、WPVは19カ国で2,567株分離された。遺伝子型は1型3種(NEAF、WEAF-B、SOAS)、3型3種(WEAF-B、SOAS、EAAF)が検出された。またこの期間中にVDPVはWHO管轄6地域で4,555株分離された。これらのデータより、アメリカ、ヨーロッパ、西太平洋地域におけるポリオフリー状態の持続が確認できる。質の高い検査状況を今後も維持するためには、各国政府や関係機関の持続的な協力が不可欠である。

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