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MMWR抄訳

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2004/06/11Vol. 53 / No. 22

MMWR53(22):471-474
Methods of Suicide Among Persons Aged 10-19 Years - United States, 1992-2001

10~19歳の人々における自殺の方法-アメリカ,1992~2001年

2001年、自殺は10―19歳の人々における死因の第3位であった。この年齢層における自殺方法として最も多いのは小火器自殺(49%)、次が窒息死(主に首吊り):(38%)、中毒死(7%)であった。1992年から2001年にかけて、10―19歳の人々における自殺率は10万人あたり6.2から4.6に減少し、自殺方法にもかなりの変化がみられた。この年齢層における自殺方法の傾向を特徴づけるため、CDCはWeb-based Injury Statistics Query and Reporting Systemより得られた1992―2001年のデータを分析した。10―14歳群において、小火器自殺率(10万人あたり)は1992年の0.9から2001年には0.4に減少したが、窒息自殺率は1992年の0.5から2001年には0.8に増加した。回帰分析によると、この期間中に小火器自殺率は毎年平均8.8%低下し、窒息自殺率は5.1%増加した。15―19歳群においても小火器自殺率は1992年の7.3から2001年には4.1に減少したが、窒息自殺率は1992年の1.9から2001年には2.7に増加した。この期間中、小火器自殺率は毎年平均6.8%低下し、窒息自殺率は3.7%増加した。両年齢群とも中毒自殺率は減少し、10―14歳群の年平均低下率は13.4%、15―19歳群では8.0%であった。10―14歳群では1990年代初期から中期にかけて窒息自殺の頻度が増加し始め、1997年には窒息自殺の方が小火器自殺よりも多くなり、2001年には窒息自殺者数は小火器自殺者数の1.8倍となった。15―19歳群でも1990年代中期から窒息自殺の頻度が増加し始めたが、2001年の窒息自殺者数は小火器自殺者数の0.7倍にとどまっている。小火器自殺の減少を伴った窒息自殺の増加は、過去10年間に若年者の自殺行動に変化が起こったことを示唆する。公衆衛生局はこれらの変化を考慮し、監視システムや自殺原因の究明、包括的な自殺予防活動を集約したプログラムを含む介入戦略を実施する必要がある。

References

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