職員リレーコラム

君の涙を忘れない ~小学生最後の試合を終えた次男へ~

2019.10.16 Wed

スポーツ

今日、君の小学生としての最後の試合が終わりました。
6対6の延長戦でも決着がつかず、コイントスによって敗退が決まった瞬間、「わあああ」と大声で泣き崩れた姿を、母は一生忘れません。
この戦いを勝ち進めば、”全国ベスト4”に入るチームとして表彰されるはずでした。『あと一歩のところで逃した勝利』は、とても大きなものでした。

「野球バカ」になった次男

思い返せば、小学校2年生の時に友達の誘いで始めた野球が、それからの君の生活を一変させました。平日は学校で友達と野球で遊んで、土日は一日中野球の練習をして、帰ってきたら野球のゲームをして、まさに「野球バカ」になりました。
試合があれば関東中を移動しました。時には東北まで行きました。遠征からの帰り道では、疲れて車の中で寝てしまったことも度々でした。
試合ではベンチで応援するだけという時もありました。監督やコーチに叱咤され、試合中に泣くこともありました。大人でも「心が折れそう」と思うようなことがあっても「野球は楽しい」と言って練習に励む姿に、母はたくさんの元気をもらいました。

「負けてもいいから戦わせてあげたい」

全国大会への出場が決まったあと、「肩が痛い」と言って投げられない日が続きました。
「ピッチャーをやるかも」という状況の中で、ピッチング練習ができなくて、不安であったことでしょう。
それでも今回、スタメンとして試合に出て、グランドを駆け回ることができました。
延長戦に入って、ピッチャーの準備を始めた時には、決して勝負を諦めてはいなかったはずです。
それなのに、最後の結末は衝撃的で、「なんでコイントスなんかで勝負が決まるのか」と割り切れない気持ちになったことでしょう。
応援していたお母さんやお父さんたちも、「負けてもいいから戦わせてあげたい」と思いました。
とてもとても悔しいけれど、それが大会の規定であるというのならば、従わざるをえません。

大切なのは、行動すること

世の中には、納得できないことがたくさんあります。超えられない壁が立ちふさがることもあります。中には、一生懸命にやっていることを「無駄だ」とか「そんなにやっても仕方ないのに」と、白い目で見る人たちもいます。
でも、君が「やりたい」と思ったことを理解し、サポートしてくれる人たちが必ずいます。大切なのは、最初から諦めるのではなく、「とにかくやってみよう」と思い、行動することなのです。

涙は、頑張ってきたことの“証”

もし、「全国大会に出たのだから十分だ」と思って練習していたら、あるいは「全国大会だから負けても仕方ない」と思って試合に望んでいたら、こんな風に涙を流したでしょうか。
この涙は、君がここまで一生懸命に練習して、頑張ってきたという何よりの”証”です。母は、そんな姿を見せてくれた君を誇りに思います。
これからの人生では、今日の野球のように「理不尽だ」と思うことに何度も出会うことでしょう。涙を流すことも、絶望感を感じることもきっとあります。
でも、それは恥ずかしいことではありません。勝つことだけが全てではありません。壁に立ち向かい、諦めずに先に進もうとすることに、胸を張ってください。

 

母はいつでも君の『応援団』です。
勝っても負けても、君が思う道を思いっきり進んでいってください。頑張れ!

Three boys’ & two cats’ mom