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MMWR抄訳

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2017/03/24Vol. 66 / No. 11

MMWR66(11):289-294
Tuberculosis — United States, 2016

結核 ― アメリカ、2016年

2016年、アメリカにおける結核の新規例は9,287例報告されており、1953年の報告開始以来もっとも少なく、前年から2.7%の減少であった。9,287例のうちアメリカ生まれの症例は2,935例(31.6%)、外国生まれの症例は6,307例(67.9%)、出身国不明の症例は45例(0.5%)であり、発症率(10万人あたり)はアメリカ生まれ:1.1(前年比8.4%減)、外国生まれ:14.6(同3.2%減)と約14倍の相違があった。アメリカ生まれの症例の人種別発症率は、非ヒスパニック系白人:0.5、アジア人:2.1は前年から変化なく、ヒスパニック:1.6(前年より11.4%減)、非ヒスパニック系黒人:3.0(6.8%減)、アメリカインディアン/アラスカ原住民:5.0(28.8%減)、ハワイ原住民/太平洋諸国:9.2(27.3%減)では減少していた。外国生まれの症例の人種別発症率は、アジア人:26.9、非ヒスパニック系黒人:22.3、ヒスパニック:10.0であり、2013~2016年にて徐々に減少していた。国別の症例数はメキシコ:1,194例(外国生まれの症例の18.9%)、フィリピン:795例(12.6%)、インド:593例(9.4%)、ベトナム:496例(7.9%)、中国:383例(6.1%)が多かった。TB症例のうち、86.7%の症例にてHIV状態が明らかであり、5.8%がHIV感染症であった。シェルター、長期療養施設、矯正施設などの集団生活施設はTB曝露の危険因子であり、93%以上の症例に関するデータでは、4.6%が診断前1年以内にホームレスを経験し、1.8%が診断時に長期療養施設に居住、3.5%は矯正施設に居住していた。また、2015年、88例が多剤耐性TBと診断され、うち72例(81.8%)はTB疾患の既往のない症例であり、1例は超多剤耐性TBであった。現在のTB対策は、TBコントロールには有効であるが、目標である撲滅には不十分であり、選択的検査やハイリスク例における潜在性TB感染症の治療など、新たな戦略の必要性が示唆される。

References

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