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MMWR抄訳

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2012/10/05Vol. 61 / No. 39

MMWR61(39):782-784
Botulism From Drinking Prison-Made Illicit Alcohol - Utah 2011

刑務所で製造された違法アルコールの飲酒によるボツリヌス中毒-ユタ州、2011年

2011年9月30日~10月4日、ユタ州刑務所の囚人8名がボツリヌス中毒を発症した。Salt Lake Valley Health Department、Utah Department of HealthおよびCDCの調査により、違法醸造酒pruno(発酵成分の混合物を混ぜあわせて造った酒)の摂取によるものと同定された。Prunoの主成分は果物、砂糖、水で、それに刑務所で入手可能な食品を加えて造られる。ボツリヌス胞子は数週間前の食事に出されたベークドポテトが考えられた。10月2日、prunoを飲んだ後12時間以内に嚥下障害、複視、極度の脱力感および嘔吐を来した囚人が病院Aに入院、4日にはさらに12名がprunoを飲んだため受診、計13名中8名(24~35歳)がボツリヌス中毒症状を呈し入院した。Prunoは2回造られており(brew AおよびB)、入院した8例は9月30日にbrew Aを飲み、<12~80時間後に発症、うち2名は10月2日にbrew Bも飲んでいた。brew Bだけを飲んだ囚人は発症していない。全例、CDCを通じて新薬(7価ボツリヌス抗毒素)が投与されたが、アウトブレイクから11ヵ月後、様々な症状(脱力感、筋肉量の減少、嚥下障害および逆流)、睡眠障害、不安症、うつなどが報告されている。死亡例はなかった。Brew Aを造った囚人は、ベークドポテトをビニール袋や瓶に入れて数週間室温に放置し、爪で皮を剥き、他の材料が入ったビニール袋に加えており、放置している間に毒素が発生したと考えられる。このような違法醸造酒は他の刑務所でも造られており、今後、prunoとボツリヌス中毒との関連性を囚人に教育し、抑止しなければならない。

References

  • CDC. Investigational heptavalent botulinum antitoxin (HBAT) to replace licensed botulinum antitoxin AB and investigational botulinum antitoxin E. MMWR 2010;59:299.
  • Gillin E. Make your own pruno and may God have mercy on your soul. The Black Table. September 24, 2003. Available at <http://www.blacktable. com/gillin030901.htm>. Accessed November 7, 2011.
  • Vugia DJ, Mase SR, Cole B, et al. Botulism from drinking pruno. Emerg Infect Dis 2009;15:69-71.
  • CDC. Botulism associated with commercially canned chili sauce-Texas and Indiana, July 2007. MMWR 2007;56:767-9.
  • Chan C. 4 Arizona inmates hospitalized; botulism from homemade alcohol suspected. The Arizona Republic. August 27, 2012 Available at <http:// www.azcentral.com/news/articles/2012/08/03/20120803arizona-inmates-hospitalized-botulism-homemade-alcohol-suspected.html>. Accessed September 26, 2012.
  • International Commission on Microbiological Specifications for Foods. Clostridium botulinum. In: Micro-organisms in foods 5: characteristics of microbial pathogens. London, UK: Blackie Academic

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