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MMWR抄訳

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2011/09/09Vol. 60 / No. 35

MMWR60(35):1213-1215
Swine-Origin Influenza A (H3N2) Virus Infection in Two Children - Indiana and Pennsylvania, July-August 2011

小児2例における豚インフルエンザA(H3N2)ウイルス感染症-インディアナ州とペンシルベニア州、2011年7月~8月

豚インフルエンザ感染症患者は2005年12月~2010年11月に21例報告されており、このうち12例は豚インフルエンザA(H1N1)ウイルス、8例は豚インフルエンザ(H3N2)ウイルス、1例は豚インフルエンザA(H1N2)ウイルスの感染症であった。この報告は、2011年8月19日と8月26日に豚インフルエンザA(H3N2)ウイルス感染症と確定された幼児2症例を呈示し、疫学検査とウイルス学的検査の結果について述べたものである。患者はインディアナ州の5歳未満の男児とペンシルベニア州の5歳未満の女児であり、それぞれ7月23日、8月20日に発熱性呼吸器疾患を発症した。2例とも2010年9月にインフルエンザワクチンを接種しており、抗ウイルス薬による治療をせずに回復した。この2例の間に疫学的関連はなかった。男児は豚との直接的な接触歴は確認されなかったが、発症の2日前に男児の世話をした人が数週間前に無症状の豚と接触していた。また女児は、8月16日に農業フェアで豚や他の動物と直接接触していた。調査は持続中であるが、このウイルスによるさらなるヒトの感染確定例は発見されていない。これら2例より分離された豚インフルエンザA(H3N2)ウイルス2株は過去2年間にヒトから分離された8株の豚インフルエンザA(H3N2)ウイルスと類似しているが、8種類の遺伝子のうち1種類(マトリックス[M]遺伝子)が2009年インフルエンザA(H1N1)ウイルス由来という特徴がある。すなわち、このウイルス2株は1998年以降北アメリカの豚で流行している豚インフルエンザA(H3N2)ウイルスの遺伝子と2009年H1N1パンデミック中にヒトから豚に伝播したと思われる2009年インフルエンザA(H1N1)ウイルスを含んでおり、両ウイルス間で再構築が起こっていたことが示唆される。しかし2009年インフルエンザA(H1N1)ウイルスと他の豚インフルエンザAウイルスの再構築は、すでに豚で報告されている。最近豚と接触した経験のある患者でインフルエンザ感染症が疑われる場合、医師は鼻咽頭ぬぐい液を採取し、州の公衆衛生機関で適時に診断し、ヒトへの伝播を早急に防ぐためノイラミニダーゼ阻害薬による経験的抗ウイルス治療を考慮するべきである。

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