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ホームIMICライブラリMMWR抄訳2008年(Vol.57)おたふく風邪患者の隔離に関する最新勧告

MMWR抄訳

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2008/10/10Vol. 57 / No. 40

MMWR57(40):1103-1105
Updated Recommendations for Isolation of Persons with Mumps

おたふく風邪患者の隔離に関する最新勧告

おたふく風邪の潜伏期間は16~18日間であり、前駆症状期および発症期を問わずヒトからヒトへ飛沫感染することから、2006年、CDCと American Academy of Pediatrics(AAP)はおたふく風邪患者を耳下腺炎発症後9日間、標準予防および飛沫感染予防措置下に隔離することを推奨している。しかし、感染期間は耳下腺炎発症から4日間であるという指針があり、実際の隔離期間は4~5日間(86%)に対し9日間(65%)とする施設が少ないこと、および過去の文献レビューから2007年、AAPは医療従事者の隔離期間を9日から5日間へ短縮している。このような背景から、2008年2月に耳下腺炎の発症から5日間の地域または医療機関内での隔離と標準的予防措置および飛沫感染予防措置を行うことと変更された。ワクチン導入前に行われたウイルス分離に関する研究では、ウイルス分離率は耳下腺炎発症の6~7日前にて17%、発症前2~3日:40%、前日:86%、発症日:78%、発症翌日:81%、発症後 2~3日:49%、4~5日:40%、6~7日:17%、ワクチン導入後の研究では発症日から3日以内は35%、4~22日は0%と報告されており、日本で行われた研究においても発症後4日以降は急激に低くなることが示されている。耳下腺炎発症から5日経過した後も唾液や呼吸器分泌物からのウイルス分離は認められるが感染リスクは低く、また、9日間の隔離は遵守率が低く、費用もかかるが感染を確実に減少させるものではないと判断された。感染後の勧告に関しては変更はなく、免疫証明のない医療従事者が患者と接した場合は、最終接触後12~26日までは勤務から外れることとされている。おたふく風邪の予防には予防接種が最も効果的であり、現在では全ての小児に2回のMMRワクチン接種(12~15ヶ月齢と4~6歳時)、免疫証明がない学齢期の全小児、高校生以上(大学生)、海外への旅行者、医療従事者に2回のMMR接種およびその他の成人に最低1回のMMR接種が推奨されている。また、流行予防策として症例を隔離する、免疫証明のない医療従事者を勤務から除外する、標準的予防策および飛沫感染予防措置などが行われている。

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