トシリズマブによるアナフィラキシー反応
2014年9月掲載
薬剤 | トシリズマブ生物学的製剤 |
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副作用 | アナフィラキシー反応 |
概要 | 48歳、女性。既往に気管支喘息あり。血清陰性型関節リウマチと診断し、トシリズマブで治療開始した。初回投与に問題はなかったが、2回目の投与開始25分後に掻痒感を伴う皮膚発赤疹、呼吸困難を訴え、その後、嘔吐と下痢が出現した。アナフィラキシー反応と診断し、酸素投与、急速輸液の上、アドレナリン皮下注、ステロイドと抗ヒスタミン薬静注にて症状は軽快した。2回目のトシリズマブ投与直前の好酸球は8.7%と上昇していた(初回前は6.9%)。発症後28日の採血で抗トシリズマブ抗体は陽性であった。 |
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抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体であるトシリズマブ(アクテムラ®)は関節リウマチの治療薬として使用されている。本症例では、トシリズマブの初回投与では問題なかったものの、2回目の投与後に掻痒感を伴う皮膚発赤疹、呼吸困難、嘔吐、下痢などを認め、アナフィラキシー反応と診断された。本薬剤を使用するにあたり、特に喘息などのアレルギー素因がある場合は、アナフィラキシー反応にも十分に注意する必要がある。
- 著者(発表者)
- 穂苅翔ほか
- 所属施設名
- 新潟大学医歯学総合病院整形外科
- 表題(演題)
- トシリズマブ投与後にアナフィラキシー反応を生じた関節リウマチの1例
- 雑誌名(学会名)
- 第111回 東北整形災害外科学会 プログラム・抄録集 86 (2014)
第111回 東北整形災害外科学会 (2014.6.20-21)
監修者コメント