BCGによる類上皮肉芽種
2013年12月掲載
薬剤 | BCG生物学的製剤 |
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副作用 | 類上皮肉芽腫 |
概要 | 1歳3ヵ月、男児。生後3ヵ月6日目に、近医にて左上腕部にBCGの接種を受けた。生後6ヵ月ごろに母親が左上腕部腫瘤に気づき、近医を受診し抗菌薬の投与を受けたが変化を認めなかった。生後9ヵ月に当院小児外科を受診した。炎症や疼痛所見を認めないため、外来にて経過観察とした。腫瘤は増大傾向を認めなかったが、受診後6ヵ月を過ぎても存在するため、生後1歳3ヵ月時に、摘出術を施行した。病理所見からBCG接種による副反応としての接種部位近傍に生じた類上皮肉芽腫と診断した。なお、明らかな結核菌は認められなかった。その後、経過は良好であり皮膚切開創は治癒している。 |
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本症例ではBCG接種後に同側の上腕部に皮下腫瘤を形成し、摘出後の病理所見にて中心部に乾酪壊死を伴った類上皮肉芽腫と診断された。BCG接種の副反応として腋窩リンパ節腫大などが報告されているが、本症例もBCG接種後の副反応と考えられる。BCGを接種すると、結核菌はリンパ流を介して所属リンパ節に達し、次いで血行性にも散布される。BCG接種部位の近傍に形成された皮下腫瘤については、BCGの副反応の1つとして念頭に置く必要がある。
- 著者(発表者)
- 大塩猛人ほか
- 所属施設名
- 国際医療福祉大学病院小児外科ほか
- 表題(演題)
- BCG接種後同側上腕部に類上皮肉芽腫を形成した小児例
- 雑誌名(学会名)
- 小児内科 45(9) 1755-1758 (2013.9)
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