インジゴカルミンによる創縁部皮膚壊死
2017年3月掲載
薬剤 | インジゴカルミン診断用薬(体外診断用医薬品を除く) |
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副作用 | 創縁部皮膚壊死 |
概要 | 50歳、女性。浸潤性乳管癌の診断にて、左乳房皮膚温存乳房切除術、エキスパンダー挿入術およびセンチネルリンパ節生検を施行した。インジゴカルミンは手術直前に左乳房傍乳輪皮内に5ml注入した。術後2日目より色素の皮内残存部位に一致して創縁の色調変化を認め、その後壊死をきたした。 |
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センチネルリンパ節とは、がんの原発巣からリンパ節に侵入したがん細胞が最初に到達するリンパ節のことであり、転移の可能性が最も高いと考えられている。このセンチネルリンパ節を同定・生検し、がん転移が確認されなければ、不要なリンパ節郭清を回避できる。本症例では、乳がんに対してインジゴカルミンを用いた色素法によるセンチネルリンパ節生検を行ったところ、創縁部皮膚壊死を合併した。乳房再建としてエキスパンダー挿入術を施行しており、創縁に緊張がかかりやすいことが要因として考えられた。エキスパンダー挿入症例では、色素の皮内残存が多い場合には創縁壊死をきたす可能性があり、注意が必要である。
- 著者(発表者)
- 関晶南ほか
- 所属施設名
- 聖路加国際病院乳腺外科ほか
- 表題(演題)
- インジゴカルミンの皮内残存による創縁壊死が疑われた一例
- 雑誌名(学会名)
- 第13回 日本乳癌学会関東地方会 プログラム・抄録集 106 (2016)
第13回 日本乳癌学会関東地方会 (2016.12.3)
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