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がんinfo

子宮頸がん

概説

このセクションの要点
  • 子宮頚がんは、子宮頚部の組織に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
  • ヒトパピローマウィルス(HPV)感染が子宮頚がんの発生する主要なリスク因子です。
  • 通常、早期の子宮頚がんには顕著な症状はみられませんが、定期検査で早期に発見できます。
  • 子宮頚がんを疑う症状としては、性器出血、下腹部の痛み、腰の痛みなどがあります。
  • 子宮頚がんを発見し、診断するために子宮頚部の検査を行います。
  • 諸条件により治療法や予後(治癒の可能性)が異なります。

子宮頚がんは、子宮頚部の組織に悪性(がん)細胞が認められる病気です。

子宮頚部は子宮(内部が空洞の洋梨のような形をした臓器で、胎児が発育する場所)の下方の狭い末端部にあります。子宮と腟(産道)は子宮頚部によってつながっています。

子宮頚がんは、通常、一定の時間をかけてゆっくりと増殖します。がんが子宮頚部に発見される以前の段階として、子宮頚部の組織に正常でない細胞が出現しますが、この変化を異形成といいます。その後、がん細胞が増えはじめ、子宮頚部の深いところまで達したり、周辺に拡がったりします。

小児の子宮頚がんはまれです。詳しい情報についてはPDQ要約の、「小児にまれながん」*を参照してください。
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。

ヒトパピローマウィルス(HPV)感染が子宮頚がんの発生する主要なリスク因子です。

病気をもたらす原因を増加する因子はリスク因子と呼ばれます。リスク因子があるからといって、がんになるとは限りません。また、リスク因子がないからといって、将来がんにならないわけではありません。リスクを持つ可能性がある人は医師に相談してください。

子宮頚部へのヒトパピローマウィルス(HPV)感染は子宮頚がんで一番多くみられる原因です。しかし、HPVに感染した女性が必ずしも子宮頚がんを発症するわけではありません。子宮頚部にHPVまたは異常な細胞があるか調べるのが塗抹細胞診なので、これを定期的に行わない女性では子宮頚がんの発生するリスクが高くなります。

他に可能性のあるリスク因子には次のようなものがあります:
  • 多産の女性。
  • セックスパートナーが複数の女性。
  • 初交年齢が若い女性。
  • 喫煙者。
  • 経口避妊薬(ピル)服用者。
  • 免疫系の低下している女性。

通常、早期の子宮頚がんには顕著な症状はみられませんが、定期検査で早期に発見できます。

早期の子宮頚がんには顕著な症状や兆候がみられないことがあります。子宮頚部に異常な細胞がないか調べる目的で、塗抹細胞診を含む定期検査を毎年受けてください。がんが早期に発見された場合、予後(治癒の可能性)は良好です。

子宮頚がんを疑う症状としては、性器出血、下腹部の痛み、腰の痛みなどがあります。

子宮頚がんにより以下の症状や他の症状がみられる場合があります。他の状況によっても同じ症状がみられます。次のような症状がひとつでもみられる場合には、必ず医師の診察を受けてください:
  • 性器出血。
  • 帯下(おりもの)異常。
  • 下腹部および腰の痛み。
  • 性交中の痛み。

子宮頚がんを発見し、診断するために子宮頚部の検査を行います。

次のような方法が用いられます:
塗抹細胞診:
子宮頚部および腟の表面から細胞を採取する方法です。綿棒、ブラシ、または小さな木製のヘラを使って子宮頚部および腟から細胞を優しくこすり取る目的で行います。異常箇所があるかを確認するために採取した細胞を顕微鏡下で調べます。この方法はパップテストとも呼ばれています。
ヒトパピローマウィルス(HPV)検査:
特定の種類のHPV感染のDNA(遺伝物質)を検査する検査室検査です。細胞は子宮頚部から採取され、感染が子宮頚がんに関連した種類のヒトパピローマウィルスに起因するかどうか調べます。塗抹細胞診の結果がある異常な子宮頸部細胞を示したら、この検査が行われる場合があります。この検査はHPN DNA検査とも呼ばれています。
コルポ診(腟拡大鏡診):
異常箇所があるかを確認するため腟および子宮頚部を調べるためにコルポスコープ(ライトの付いた、拡大器具)を使用する方法です。組織サンプルはキューレット(スプーンの形をした器具)を用いて採取し、がんの徴候がないか顕微鏡下で調べます。
生検:
異常な細胞を塗抹細胞診で認めた場合、医師は生検を行うことがあります。組織のサンプルを子宮頚部から切り取り、病理医が顕微鏡下でがん細胞があるかないかを調べます。組織はほんの少量しか切り取らないので、通院先の外来で行われます。子宮頚部円錐切除診(もう少し大きく円錐状に頚部組織を切り取る方法)を行う場合には、病院に行く必要のある場合があります。
内診:
腟、子宮頚部、子宮、卵管、卵巣および直腸の検査です。医師あるいは看護師が片手に薄い手袋を着用して指を腟に挿入し、もう一方の手を下腹部に置き、子宮および卵巣の大きさ、形、位置を調べます。検鏡も腟に挿入し、医師あるいは看護師が腟または子宮頚部に病気の徴候がないか調べます。通常、子宮頚部に対してパップテストが行われます。医師あるいは看護師が薄い手袋を着用して指を直腸に挿入し、しこりや異常箇所がないか調べます。
子宮頚管内掻爬術:
キューレット(スプーンの形をした器具)を用いて子宮頚管から細胞または組織を採取する方法です。組織サンプルは病気の徴候がないか顕微鏡下で調べます。この方法は時にコルポ診と同時に行われます。

諸条件により治療法の選択や予後(治癒の可能性)が異なります。

予後(治癒の可能性)は以下の条件によって異なります。
  • 患者さんの年齢、健康状態。
  • 患者さんがある種のヒトパピローマウィルスをもっているかどうか。
  • がんの病期(がんが子宮頚部の一部だけにできているのか、子宮頚部全体か、それともリンパ節や体の他の部分にまでがんが拡がっているのか)。
  • 子宮頚がんのタイプ(型)。
  • 腫瘍の大きさ。
治療は以下の条件によって異なります。
  • がんの病期。
  • 腫瘍の大きさ。
  • 患者さんが妊娠を希望するかどうか。
  • 患者さんの年齢。
妊娠中の子宮頚がんの治療は、がんの病期および妊娠週期によって異なります。早期に発見された子宮頚がん、または妊娠後期に発見されたがんについては、児の出産後まで治療を延期することがあります。

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病期

このセクションの要点
  • 子宮頚がんと診断された後、がん細胞が子宮頚部内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で検査を行います。
  • がんが体内に拡がる方法は3通りあります。
  • 子宮頚がんの病期は以下の通りです:
    • 上皮内がん(0期)
    • I期
    • II期
    • III期
    • IV期

子宮頚がんと診断された後、がん細胞が子宮頚部内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で検査を行います。

がんが子宮頚部内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で行われる検査を「病期診断」といいます。病期診断の過程で集められた情報から、病期を決定します。最善の治療計画を立てるためには病期を把握することが重要です。病期診断の過程で用いられる検査や方法には次のようなものがあります:
胸部X線検査:
胸部の臓器と骨のX線照射を行います。X線とは体内を通過してフィルム上まで達し、体内を撮影することができるエネルギービームの一種です。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピューターにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲み込むと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピューター断層撮影法、またはコンピューター体軸断層撮影法とも呼ばれています。
リンパ管造影法:
リンパ系のX線写真を撮る方法です。下肢のリンパ管に造影剤を注入します。造影剤はリンパ節やリンパ管を通って上昇し、閉塞箇所があればX線写真を撮ります。この検査はがんがリンパ節まで拡がっているかどうかを明らかにするために役立ちます。
治療前の開腹による病期診:
がんが子宮頚部内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で手術療法(手術)を行います。子宮頚がんを同時に取り除くこともあります。通常、治療前外科的病期診は臨床試験の一部としてのみ行われます。
超音波検査:
体内の組織や臓器に高エネルギーの超音波を流し、エコーをつくります。エコーは体内組織をソノグラムと呼ばれる像に変えます。
MRI(磁気共鳴画像法):
磁石、電波、コンピューターを用いて体内の詳細な像を連続的に撮影します。この方法は核磁気共鳴イメージング(NMRI)とも呼ばれています。
これらの検査結果と最初に行った腫瘍生検の結果と併せて検討し、子宮頚がんの病期を決定します。

これらの検査の結果は、原発腫瘍の生検の結果と併せて、子宮頸がんの病期判定の際の判断材料となります。

穿刺吸引(FNA)生検:
細い針を用いて組織または体液を採取します。

がんが体内に拡がる方法は3通りあります。

がんが体内に拡がる方法は以下のように3通りあります:
  • 組織を透過して、がんが周囲の正常組織に侵入します。
  • リンパ系を透過して、がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を経て体内の他の部分に移動します。
  • 血液を透過して、がんが静脈と毛細血管に侵入し、血液を経て体内の他の部分に移動します。
がん細胞が原発部位(初めの腫瘍)から離脱してリンパや血液を経て体内の他の部分に移動すると、別の腫瘍(二次性腫瘍)を形成するかもしれません。この過程を転移と呼んでいます。二次性腫瘍(転移性腫瘍)は原発部位の腫瘍と同じタイプのがんです。例えば、もし乳がんが骨に転移するのなら、骨のがん細胞は実際に乳がんのがん細胞です。その病気は骨のがんではなく、転移性乳がんです。

子宮頚がんの病期は以下の通りです:

上皮内がん(0期)
上皮内がん(0期)では、異常な細胞は子宮頚部のいちばん表面の細胞層にのみみられます。これらの異常な細胞はがんになり、近くの正常な組織に拡がる可能性があります。
I期
I期では、がんは子宮頚部にのみ形成され、認められます。認められるがんの量により、IA期とIB期に分けられます。
IA期:
顕微鏡でみないと検出できない、ごく微量のがんが子宮頚部の組織に認められます。腫瘍の大きさによりIA期はIA1期とIA2期に分けられます。
  • IA1期では、がんの浸潤の深さは3mm以内で、拡がりは7mm以内です。
  • IA2期では、がんの浸潤の深さは3mmを越え5mm以内で、拡がりは7mm以内です。
IB期:
IB期はIB1期とIB2期に分けられます。
  • IB1期では
    • がんは顕微鏡でみないと検出でず、浸潤の深さは5mmを超え、拡がりは7mmを超えています。
    • がんは肉眼でわかるほどの大きさで、4cm以内です。
  • IB2期では、がんは肉眼でわかるほどの大きさで、4cmを越えます。
II期
II期では、がんは子宮頚部を越えて拡がっていますが、骨盤壁(腰の内部の一部を覆っている組織)、あるいは膣の下1/3までは拡がっていません。II期は、がんがどの程度まで拡がっているかによって、IIA期とIIB期に分けられます。
IIA期:
がんは、子宮頚部を越えて腟の上2/3まで拡がっていますが、まだ子宮周辺の組織までは拡がっていません。IIA期は、がんがどの大きさによって、IIA1期とIIA2期に分けられます。
  • IIA1期では、腫瘍は肉眼でわかるほどの大きさで、4cm以内です。
  • IIA2期では、がんは肉眼でわかるほどの大きさで、4cmを越えます。
IIB期:
がんは、子宮頚部を越えて子宮周辺の組織まで拡がっています。
III期
III期では、がんは腟の下1/3まで、および/または骨盤壁まで拡がっていて、および/または腎障害を起こしています。III期は、がんがどの程度まで拡がっているかによりIIIA期とIIIB期に分けられます。
IIIA期:
がん細胞は腟の下1/3まで拡がっていますが、骨盤壁までは拡がっていません。
IIIB期:
  • がんは骨盤壁まで拡がっており:および/あるいは
  • 腫瘍は尿管(腎臓と膀胱をつなぐ管)を塞ぐほど大きくなっています。この閉塞により腎臓が肥大したり、機能しなくなったりすることがあります。
IV期
IV期では、がんは膀胱、直腸または体の他の部分にまで拡がっています。IV期はがんが認められる場所によって、IVA期とIVB期に分けられます。
  • IVA期では、がんは膀胱、直腸などの隣接臓器まで拡がっています。
  • IVB期では、がんは肝臓、肺、骨または遠隔リンパ節など、身体の他の部位にまで拡がっています。

再発性子宮頚がん

再発性子宮頚がんは治療後に再発した(再び生じた)がんのことをいいます。再発性子宮頚がんは子宮頚部に起こることも体の他の部分に起こることもあります。

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治療法の概要

このセクションの要点
  • 子宮頚がんの患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。
  • 標準的治療法として以下の3種類が用いられます:
    • 手術療法
    • 放射線療法
    • 化学療法
  • 新しい治療法は現在、臨床試験で検証が行われています。
  • 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
  • がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
  • フォローアップ検査が必要になるかもしれません。

子宮頚がんの患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。

子宮頚がんの患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。標準的(現在用いられている)治療法もあれば、臨床試験として検証中の治療もあります。治療法に関する臨床試験の目的は、現在行われている治療法を改善したり、新しい治療法に関する情報を得たりすることにあります。現時点で「標準的」とされている治療法よりも新しい治療法の方がさらに良いと証明されれば、今度はその新しい治療法が標準的治療法になる可能性があります。臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。いくつかの臨床試験は治療を始めていない患者さんにのみ開かれています。

標準的治療法には以下の3種類があります:

手術療法
手術療法(手術によりがんを摘出する方法)は子宮頚がんの治療に時々用いられます。手術方法には次のようなものがあります:
円錐切除術:
生検を行う目的で子宮頚部および子宮頚管の組織を円錐形に取り除く手術です。病理医が組織内にがん細胞があるか顕微鏡下で調べます。円錐切除術は子宮頚部の状況を診断または治療するために行われます。この方法は円錐切除診ともいわれます。
子宮全摘出術:
子宮頚部を含む子宮全体を取り除く手術です。腟を通じて子宮頚部を含む子宮を摘出する場合は腟式子宮全摘術といいます。大きく開腹して(腹部を切って)子宮および子宮頚部を摘出する場合は腹式子宮全摘術といいます。小さく開腹して子宮および子宮頚部を摘出する場合は腹腔鏡子宮全摘術といいます。
広範子宮全摘出術:
子宮頚部、子宮、腟の一部およびこれら器官の周囲の靭帯や組織を取り除く手術です。卵巣、卵管および隣接するリンパ節も取り除く場合があります。
準広範子宮全摘出術:
子宮頚部、子宮、腟の上部およびこれら器官に密着した周囲の靭帯や組織を取り除く手術です。隣接するリンパ節も取り除く場合があります。この種類の手術では、組織と器官あるいはいずれか一方は広範子宮全摘出術ほど多く取り除きません。
両側附属器切除術:
両側の卵巣と卵管を摘出する手術です。
骨盤内臓全摘術:
大腸、直腸および膀胱を摘出する手術です。女性の場合は子宮頚部、腟、卵巣および隣接するリンパ節を摘出します。体内から尿や便を排出するため、人口肛門(ストーマ)をつくります。この手術のあとで、形成外科医に依頼して人工的な腟をつくる必要がある場合もあります。
冷凍凝固手術:
上皮内がんなどの異常組織を冷凍し、破壊するために行われます。この方法は凍結療法ともいわれます。
レーザー手術:
レーザー光線(細くて強力な光線)をメスがわりに用いて細胞を無血で切ったり、がん病巣の表面を取り除く手術的方法です。
ループ式電気円錐切除法(LEEP):
細い針金で作った輪(ループ)に電流を通し、異常組織やがんを取り除くメスとして用います。
放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すかまたは成長させないでおくがん治療のことです。放射線療法には2つのタイプがあります。体外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。体内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤ、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。放射線療法の方法はがんの種類や病期によって異なります。
化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に影響することができます(全身療法)。脳脊髄液、臓器、腹部などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します(局所化学療法)。化学療法はがんの種類や病期によって異なります。

詳しい情報については子宮頸がんに対する承認薬を参照してください。

新しい治療法については現在臨床試験において検証が行われています。

現在アメリカで行われている臨床試験に関する情報は、インターネットを使ってNCI Web siteというホームページにアクセスすれば入手できます。

臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。

何人かの患者さんにおいて臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。臨床試験はがんの研究過程の一つです。臨床試験は新たな治療法が標準的な治療法より安全で有効であるかを見つけ出すために行います。

がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。

また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。

がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。

いくつかの臨床試験はまだ治療を受けていない患者さんを含んでいます。他の試験はがんが回復していない患者さんに対する治療を評価します。がんが再発する(再起する)のを止めるか、がん治療の副作用を軽減する新しい方法を評価する臨床試験もあります。

臨床試験は国の多くの地域で行われています。治療法の項での現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。NCIの臨床試験リストから取り出してきます。

フォローアップ検査が必要になるかもしれません。

がんを診断するために行われた、あるいはがんの病期をみつけるために行われた検査が繰り返されるかもしれません。いくつかの検査は治療がどれぐらいよく効いているかをみるために行われるでしょう。治療を続ける、変更するか止めるかどうかの判断がこれらの検査結果を基に行われるかもしれません。これらはときどき再病期診断と呼ばれます。

いくつかの検査は治療が終わった後に時々継続して行われるでしょう。これらの検査結果は状態が変化したかどうか、またはがんが再発(再起)したかを示すことができます。これらの検査は時々、フォローアップ検査か定期検査と呼ばれます。

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病期別治療法

現在行われている臨床試験の検索結果へのリンクは各治療の項目に記載されています。いくつかのがんの種類や病期については、試験がリストされていないことがあります。リストされていなくても、実施されていると思われる臨床試験については主治医に相談してください。

上皮内がん(0期)

上皮内がん(0期)の治療法には次のようなものがあります:
  • ループ式電気円錐切除法(LEEP)。
  • レーザー手術。
  • 円錐切除術。
  • 冷凍凝固手術。
  • 出産年齢を過ぎた女性、または妊娠・出産を希望しない女性に対する子宮全摘術。
  • 手術を行えない女性に対する腔内照射。
現在、米国で0期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

IA期子宮頚がん

IA期子宮頚がんの治療法には次のようなものがあります:
  • 子宮全摘術のみ、あるいは両側附属器切除術を併用することもあります。
  • 円錐切除術。
  • 広範子宮全摘出術とリンパ節郭清術。リンパ節というのは豆のような形をした小さな粒状の組織で、体のいたる所に分布しています。リンパ節はリンパ液をろ過するフィルターの役目をしていて、体が感染などの病気と闘うときに役立っています。
  • 腔内照射。
現在、米国でⅠA期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

IB期子宮頚がん

IB期子宮頚がんの治療法には次のようなものがあります:
  • 放射線療法(腔内照射と外照射の両方)。
  • 広範子宮全摘出術とリンパ節郭清術。
  • 広範子宮全摘出術とリンパ節郭清術のあとに、放射線療法と化学療法。
  • 放射線療法と化学療法。
  • 外照射を併用した高線量腔内照射の臨床試験。
現在、米国でⅠB期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから、確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

IIA期子宮頚がん

IIA期子宮頚がんの治療法には次のようなものがあります:
  • 放射線療法(腔内照射と外照射の両方)。
  • 広範子宮全摘出術とリンパ節郭清術。
  • 広範子宮全摘出術とリンパ節郭清術のあとに、放射線療法と化学療法。
  • 放射線療法と化学療法。
  • 外照射を併用した高線量腔内照射の臨床試験。
現在、米国でⅡA期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから、確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

IIB期子宮頚がん

IIB期子宮頚がんの治療法には放射線療法(腔内照射と外照射の両方)と化学療法の併用があります。
現在、米国でⅡB期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

III期子宮頚がん

III期子宮頚がんの治療法には放射線療法(腔内照射と外照射の両方)と化学療法の併用があります。
現在、米国でⅢ期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

IVA期子宮頚がん

IVA期子宮頚がんの治療法には放射線療法(腔内照射と外照射の両方)と化学療法の併用があります。
現在、米国でⅣA期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

IVB期子宮頚がん

IVB期子宮頚がんの治療法には次のようなものがあります:
  • がんによる症状を和らげて生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)を改善する緩和的治療として、放射線療法を行います。
  • 化学療法。
  • 新たな抗がん剤を用いた臨床試験。または、抗がん剤の新しい組み合わせによる臨床試験。
現在、米国でⅣB期子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから、確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

再発性子宮頚がんに対する治療法

再発性子宮頚がんの治療法には次のようなものがあります:
  • 骨盤内臓全摘術のあとに、放射線療法と化学療法の併用。
  • がんによる症状を和らげ生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)を改善する緩和的治療として、化学療法を行います。
  • 新たな抗がん剤を用いた臨床試験。または、抗がん剤の新しい組み合わせによる臨床試験。
現在、米国で再発性子宮頚がんの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから、確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。
(2012年04月更新)

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