2023年度第1回IMICセミナーでは、東北大学大学院医学系研究科客員教授（微生物学分野）坪野吉孝先生に「『統計的有意差』を廃棄せよ？－P値と統計的有意差の基本・問題点と、NEJMとNatureの最新の対応－」という演題でご講演いただきました。かねてよりアンケート等でも多くのお客様よりご要望をいただいていた医学統計学講座であり、P値と統計的有意差について、数式を用いずに基本的な考え方をわかりやすく説明していただきました。

講義の前半では、研究結果の競合的解釈について研究の仮想例を用いてP値の算出と統計的有意差と、因果性の競合的解釈についてご説明がありました。講義の後半では、統計的有意差検定の問題点を5つご紹介いただきました。NEJMとNatureがどのように対応しているか、最新の状況についても解説し、NEJMのランダム化試験の論文についてのポイントもご提示いただきました。今回は約180名のお客様にご聴講いただきました。質疑応答では多くのご質問をいただき、大変充実したセミナーとなりました。　セミナー終了後に行ったアンケートでは、「非常にわかりやすかった」「具体例を用いて解説していただき大変参考になった」等、光栄なコメントを多数いただきました。　皆様から頂いたご意見を参考に、今後も有意義なセミナーとなるよう取り組んでまいります。次回、第2回IMICセミナーも皆様のご参加を心よりお待ちしております。