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2015/6/24
平成27年度 第1回IMICセミナー
「論文を日常にどう生かすか -乳がん検診を例に-」
IMIC賛助会員様限定の第1回 IMICセミナーが開催されました。
今回は「論文を日常にどう生かすか -乳がん検診を例に-」と題し、武蔵国分寺公園クリニック院長/CMECジャーナルクラブ編集長の名郷直樹先生にご講演頂きました。名郷先生のEBM講座は、今回で8回目を迎える人気セミナーです。今回はがん検診という身近な話題から患者シナリオを設定し、EBMの実践例として論文の読み方と真のアウトカムを評価する方法を、演習も交えてご講義頂きました。
今回も、多くの方々にご参加いただきました。
前半では年代の異なる女性2例を患者シナリオとして、乳がん検診の必要性について考察しました。EBMの5つのステップに基づき、まずPECOを用いて問題を定式化して、真のアウトカムを評価する論文を検索し、そこから情報収集することの重要性をお話し頂きました。また、患者シナリオに関するグループディスカッションの時間も設けられ、参加者同士の意見交換が行われました。つづいて1件のメタ分析の論文のAbstractを読み、PECOの抽出とアウトカムを評価する演習を行いました。
Coffee Breakを挟み、引き続き演習の論文の結果を評価する指標についてお話し頂きました。異なる指標を用いることにより結果の見え方は大幅に変わってくるため、アウトカム全体を批判的かつ多面的に見ることの重要性を学びました。最後に、がん検診の実情についてもお話し頂き、最初の患者シナリオ例を通して真のアウトカムである「幸せであるか」のためにも、実際の臨床現場でエビデンスをどのように活かすかについて考えました。
活発なディスカッションや実際に論文を読む演習もあり、講演終了後にはたくさんの質問が寄せられ、参加者の関心の高さを強く感じました。
今回の講義は、がん検診という身近なテーマから真のアウトカムを評価するEBMの実践例で、質疑応答の時間では数多くの質問が挙がり、参加者の皆様の関心の高さを強く感じました。名郷先生からも論文を批判的な側面からも見ることの重要性や、ネガティブな情報も広く公開すべきというご意見をお話し頂きました。
今年度も引き続きIMICセミナーを開催して参りますので、賛助会員の皆様はぜひ振るってご参加ください。
2015年6月吉日
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