ソラフェニブによる腎性尿崩症
2013年1月掲載
薬剤 | ソラフェニブ腫瘍用薬 |
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副作用 | 腎性尿崩症 |
概要 | 78歳、男性。慢性C型肝炎を経て1996年肝細胞癌発症、肝部分切除、肺転移部分切除を経て、再発を繰返す症例にsorafenib400mg/日で治療を開始した。投与13日目に血清Na値上昇(154mEq/mL)、希釈尿(3L/日)が発現、バソプレシン投与で尿量減少なく、血中ADH値の低下もないことから腎性尿崩症と診断した。薬剤の投与中止と補液により第40日目に改善した。 |
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キナーゼ阻害薬である本剤には、手足症候群ほか多彩な副作用が発生することが知られているが、これまでに報告のなかった腎性尿崩症を発生したHCCの一例報告である。
- 著者(発表者)
- 花村祥太郎ほか
- 所属施設名
- 昭和大学藤が丘病院消化器内科
- 表題(演題)
- ソラフェニブ開始初期に腎性尿崩症を発症したHCCの一例
- 雑誌名(学会名)
- 神奈川医学会雑誌 39(1) 73 (2012.1)
第43回 神奈川県消化器病医学会総会 (2010.11.6)
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