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アリスキレンによる脂質代謝異常

2012年12月掲載

薬剤 アリスキレン循環器官用剤
副作用 脂質代謝異常
概要 42歳、男性。慢性腎臓病を合併する高血圧症に降圧薬の併用療法を行っていたが、血圧調整が不良のためアリスキレン150mg/日を追加したところ、特に夜間高血圧で改善傾向にあったが、著明な脂質代謝異常と軽度の腎機能低下を認めた。アキレスキンの副作用と判断し本剤の使用を中止したところ約3ヵ月で自然軽快した。経過中に好酸球増多症とDLST強陽性反応を認めたためアリスキレンの副作用と判断した。

監修者コメント

直接的レニン阻害薬であるアリスキレンの副作用として高カリウム血症や腎機能障害などが知られている。この報告は、本剤が夜間高血圧症に奏効しながら、副作用として著明な脂質代謝異常を合併したため中止せざるを得なかった症例である。その機序は不明であるが、この症例ではDLST強陽性であったことから、アレルギー性反応の関与が疑われたとしている。

著者(発表者)
小豆島健護ほか
所属施設名
横浜市立大学大学院医学研究科病態制御内科学
表題(演題)
アリスキレンによる著名な脂質代謝異常症を認めた一例
雑誌名(学会名)
第35回 日本高血圧学会総会 プログラム・抄録集 462 (2012)
第35回 日本高血圧学会総会 (2012.9.20-22)

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