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ドセタキセル、パクリタキセルによる尋常性乾癬

2022年3月掲載

薬剤 ドセタキセル腫瘍用薬
パクリタキセル腫瘍用薬
副作用 尋常性乾癬
概要 【症例1】80歳、女性。肺癌にてドセタキセル投与中に皮疹が出現。下肢を中心に大小の落屑性紅斑が多発していた。
【症例2】56歳、女性。子宮体癌にてパクリタキセル投与中に皮疹出現。両前腕、背部に大豆大までの角化性紅斑が見られた。
病理組織像ではいずれも、不全角化を伴った表皮突起の延長、角層下に好中球の微小膿瘍が見られた。

監修者コメント

タキサン系抗癌剤であるドセタキセルおよびパクリタキセルは、悪性腫瘍に対する治療薬として広く用いられている。本文献では、肺癌に対するドセタキセル投与中および子宮体癌に対するパクリタキセル投与中にそれぞれ尋常性乾癬を発症した2症例を報告している。タキサン系抗癌剤の投与中に乾癬を発症する例は稀であるが、投与中に皮疹を認めた際には、乾癬の可能性も考慮する必要がある。

著者(発表者)
後藤真紀ほか
所属施設名
岩手医大
表題(演題)
タキサン系抗癌剤の投与中に生じた尋常性乾癬の2例
雑誌名(学会名)
第85回 日本皮膚科学会東京支部学術大会 プログラム・抄録集 174 (2021)
第85回 日本皮膚科学会東京支部学術大会(2021.11.13-14)

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