ベバシズマブによる胃穿孔
2022年1月掲載
| 薬剤 | ベバシズマブ腫瘍用薬 |
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| 副作用 | 胃穿孔 |
| 概要 | 59歳、女性。不正性器出血を主訴に他院を来院され、子宮頸癌3B期と診断し、同時化学放射線療法を施行した。治療後36ヵ月に胸部X線画像で右肺野に異常陰影を認め、胸膜生検で子宮頸癌右胸膜転移と診断した。治療は放射線療法が困難な部位のため、全身化学療法(Paclitaxel＋Carboplatin＋Bevacizumab)を選択した。2コース目のBevacizumab投与終了後5日目に腹痛が出現し、画像から胃穿孔と診断した。同日胃穿孔による急性汎発性腹膜炎に対して緊急開腹術を行い、胃前庭部小弯前壁に穿孔を認めたため大網充填術を行った。術後同部位を持続ドレナージし、絶食管理としたが、瘻孔閉鎖に48日と長期間を要した。また腹部の創部離開も認めた。 |
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抗VEGFモノクローナル抗体製剤であるベバシズマブは、進行・再発の結腸・直腸癌、非小細胞肺癌、乳癌、子宮頸癌などの化学療法に用いられている。本症例にて認められた胃穿孔はベバシズマブの合併症としては稀であるが、添付文書にも重大な副作用として消化管穿孔が記載されている。本薬剤の投与中に腹痛などの症状が出現した際には、消化管穿孔も念頭に置き、迅速な診断・治療を行うことが重要である。
- 著者(発表者)
- 大澤綾子ほか
- 所属施設名
- 宮崎大学
- 表題(演題)
- Bevacizumab併用化学療法中に胃穿孔を発症した再発子宮頸癌の1例
- 雑誌名(学会名)
- 第78回 九州連合産科婦人科学会・第72回 九州ブロック産婦人科医会 プログラム・抄録集 30 (2021)
第78回 九州連合産科婦人科学会 第72回 九州ブロック産婦人科医会(2021.5.22-30)
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