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プレガバリン投与中止に伴う抑うつ症状

2014年1月掲載

薬剤 プレガバリン中枢神経用薬
副作用 抑うつ症状
概要 50歳、女性。帯状疱疹に罹患し、抗ウイルス薬治療を受けた。神経痛が残存したためプレガバリンが投与され疼痛は改善した。1年後にプレガバリンを中止したところ、悲哀感、焦燥感、意欲低下、不安が出現した。自己判断でプレガバリンを再開したところ抑うつ症状は速やかに改善した。1ヵ月後に2週間をかけて漸減中止を試みたが、同様な症状が出現し、当科受診となった。プレガバリンを再開して症状は一旦改善したが、その後抑うつ気分が出現したため、セルトラリンを追加した。抑うつ症状は3週間で消褪し、1ヵ月後より12週間かけてプレガバリンを漸減し、セルトラリンも漸減中止し、初診から9ヵ月後に終診となった。

監修者コメント

プレガバリン(リリカ®)は神経障害性疼痛および線維筋痛症に対して広く用いられ、海外では部分発作や全般性不安障害の治療薬としても承認されている。投与中止に際しては1週間以上かけて漸減することが添付文書にも記載されており、急激な中断によって不眠、悪心、頭痛、不安などの離脱症状が出現する可能性が指摘されている。本症例では帯状疱疹治療後に残存した神経痛に対し、プレガバリン300mg/日の内服を開始し、1年後に投与を中断したところ、抑うつ症状が出現した。過去のプレガバリンの依存や離脱に関する報告はほとんどが大量使用であり、本症例のように常用量で離脱症状を認める例は稀である。プレガバリンはオピオイド受容体やベンゾジアゼピン受容体に作用せず、依存を形成しづらいと考えらえている。稀ではあるがプレガバリンの通常使用においても離脱症状が出現する可能性があり、投与中止に際しては注意する必要がある。

著者(発表者)
田中輝明ほか
所属施設名
北海道大学大学院医学研究科精神医学分野
表題(演題)
Pregabalin投与中止に伴って抑うつ症状が繰り返し出現した帯状疱疹後神経痛の一例
雑誌名(学会名)
第23回 日本臨床精神神経薬理学会、第43回 日本神経精神薬理学会 合同年会 プログラム・抄録集 211 (2013)
第23回 日本臨床精神神経薬理学会、第43回 日本神経精神薬理学会 (2013.10.24-26)

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